――なぜ「大食い」を職業に選んだのでしょうか。
木下 テレビ出演がきっかけにもなりましたが、自分ができることで、誰かに喜んでもらえる仕事ってなんだろう。その中でも自分が一番好きな仕事って何かなって考えたときに、大食いを仕事にしたらみなさんに喜んで頂けると思ったんですよね。
食べすぎて顎が痛くなることも
――木下さんはなんでも美味しそうに食べていらっしゃいますよね。
木下 最後の一口までずっと楽しくおいしく食べています。やっぱり苦しそうに食べる姿を見たくない人もいるでしょうし、苦しくならないような量を自分で選んでるんです。テレビだと、番組が決めた時間内で決められた量を食べないといけないですが、自分のYouTubeではそうしたプレッシャーがないからすごく楽なんですよ。
――一回の食事で今まで一番食べた量は覚えていますか?
木下 確か10キロあるかないか。自分の中で「何キロ食べてすごいでしょ!」みたいな感覚がないから、編集する時に「あぁ、何キロだったんだ」くらいの感じなんですよ。肉とか硬いものをたくさん食べると後から顎が痛くなることもありますが(笑)、気づけばどんどん食べていますね。
――体重の増減はありますか?
木下 体重に関して言えば、たくさん食べて消化にエネルギーも使われる分、あんまり太らない気がします。でもたくさんの量を一度に消化するからすごく疲れるんですよ。動画を撮影して2、3時間は疲れて何もしたくないというか、動けなくなります。
――そうなんですね。
木下 それに1万キロカロリーのものを食べたからと言って、そのまま1万キロカロリー摂取するわけじゃありません。私は、たぶん人より胃袋が柔らかくて、食べながらどんどん胃袋が伸びて、広がっていくんですね。食べたものが背中にいくわけじゃなくて、食べたことによって、内臓が後ろに押し出されて背中が膨らんでいく感じ。みんなと同じ量を食べると、みんなと同じくらいの量で一旦腹8分目になって満足するんですけど、そこからが長いんです。腹8分目から10分目まですごく長いので、ここでどんどん食事が入って胃袋が伸びていくんだと思います。