なぜ「大食い」を引退することを決めたのか?
――2025年1月には「大食いを引退します」とYouTubeでお知らせがありました。
木下 私がYouTubeをはじめた2014年頃って、大食いでYouTube配信をしているのが私だけだったんですね。他に誰もやっていなかったので、ちょっと使命感みたいな意識も自分のなかにあって「頑張って大食い配信しなきゃ。視聴者の欲求を満たしてあげなきゃ」って思いながらやっていた部分もあるんです。でも、今は他で大食いの配信をしてる人がいっぱいいるから、私がやる必要はないなって思うようになってきたんですよね。
あと、やっぱり疲れるんです。大食いってその分たくさん消化もするから、消化にエネルギーを使う分、体力的にも疲れるし、もともと大食いが好きなわけじゃなくて、みんなが喜んでくれるからしてきた感じで。とはいえ、「引退します」とお知らせ動画を作ったのは、大食いを一切やめるわけじゃなくて、大食いだけではなく、他のこともやりますよっていうことをお伝えしようと思ったんです。大食い目当てで見てくれる人に対して、今日も大食いしてないんだってガッカリさせるのではなく、予め伝えていた方がいいかなと思ったんですよね。
――疲れはいつくらいから感じていましたか?
木下 最初からです。20代で大食い大会に出ていた時から、ずっと体力使ってました。今は、さらに疲れるようになってきたかな。
――今年、 40歳を迎えられましたが、年齢的なことは関係ありますか?
木下 あると思いますね。やっぱり昔に比べたら体力もなくなってくるし、体質も太りやすくなりました。でも大食いの動画を減らすことがマイナスなことばかりではなくて、もともと性格的に新しいことをどんどんやっていきたいタイプなんです。今は方向性を模索している途中ですが、自分がやったことないお仕事で活躍している女性にごはんを食べながらお話を聞く動画を自分のチャンネルで出したり、大食いに加えて、新しいことも始めているところです。
撮影=山元茂樹/文藝春秋

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