多くのネットユーザーはこの主張を「オッカ」(=無理な非難をするというネット用語)としてまともに捉えはしなかったが、熱心なアンチがSNS上で誹謗中傷をつづけ、 LE SSERAFIMはすべてのSNSアカウントのコメント欄を閉鎖せざるを得なくなった。
「一寸先が見えなかった」メンバーの悲痛な告白
試練が続いたこの1年の雰囲気について、ユンジンはワールドツアーのスタート地である仁川公演(4月20日)で次のように吐露している。
「私たちはこれからどうすればいいか、私たちに未来はあるんだろうかと、本当に一寸先が見えませんでした。でも、越えられない壁と向き合った時は、ずっと前に進んで努力するしかないと思いました」
彼女たちに対する世間の風向きが変わり始めたのは、2024年の秋頃からである。K-POPアイドルたちにとって重要なイベントである大学祭で、LE SSERAFIMのライブでの実力が大衆から認められ始めたのだ。
韓国の大学祭は「若者たちの間で現在一番人気のあるK-POPアイドルは誰か」を見極める尺度となるほど、その大学の学生だけでなく、外部の人も含めた数万人が集まってくるK-POP界のビッグイベントである。
大学祭のステージでマイナス評価を覆した
韓国では5月と10月に大学祭が集中しているが、LE SSERAFIMは2024年5月は1ヶ所も出演しなかった。これもまた一部のネットユーザーから「批判を避けている」と否定的な視線を浴びた。
ところが、秋にはLE SSERAFIMはなんと7ヶ所もの大学祭に出演し、渾身の力を尽くした情熱的なステージを披露。一瞬にしてそれまでの批判的なイメージを覆した。
大学祭では多くても4~5曲のパフォーマンスが通常だ。しかし、LE SSERAFIMは7曲を披露。歌唱力やダンススキルはもちろん、MCやファンサービスといった舞台マナーまでも完璧だったという評価を勝ち取った。

