「私は、どうしてI amなのか? どうしてI isではないのかが理解できないレベルだったため、一番下のクラスから始めたのですが、ここで大きな壁がありました。当たり前ですが、完全な英語環境だったので、クラスについていけなかったのです。また、『勉強はどうやってするのか?』という点でも苦労しました。それでも目標のために頑張りました」
碧子さんは、当初の予定より語学学校に長く在籍して、父親が用意してくれた資金を使い果たしてしまったため、語学学校に2年、大学に1年半在籍し、2年分の単位を取得したところで帰国。
「一刻も早くカナダの大学に戻りたい」と思った碧子さんはホステスの仕事を始めたが、留学できるほどお金を貯めるには時間がかかる。痺れを切らした碧子さんは、通信制の大学に2年次から編入した。
「通信制大学で心理学を学びながら、人材系の会社の営業職に就職し、昼は会社員、夜はホステスと、三足のわらじ状態でした。忙しくて寝る暇もない数年でしたが、とても充実していました」
結婚当初からセックスレス
25歳になった碧子さんは、友だちの結婚式で同い年の不動産会社の男性と出会い、1ヶ月ほどで交際に発展。27歳で結婚し、夫の実家がある関東で2人暮らしを始めた。
ところが碧子さんたち夫婦は、結婚当初からセックスレスだった。
「元々、友人のような関係だった夫とは、ロマンティックな雰囲気ではなく、お互いに淡白でした。また、一緒に生活していると、共働きなのに私にばかり家事負担がかかって、セックスに応じる気にならず、いつしかしないのが当たり前になりました」
夫は結婚後、不動産関係のコンサルティング会社を設立。元々外でお酒を飲むことが好きだった夫は、帰宅が「午前様」になることが週1日から週3日に増える。一方、結婚を機に関東に引っ越すことになり、仕事を辞めた碧子さんは、前職と同じ人材系の会社の営業職に就職。
次第に碧子さんは仕事とアルコールに依存し、夫への不満や寂しさをやり過ごしていくようになる。
とうとう結婚3年目の2018年7月。碧子さんは、夫のスマホを見てしまったことで、夫がキャバクラに通っていただけでなく、キャストを口説いていたことを知り、大喧嘩に。
それからというもの、顔を合わせるたびに泣いて、夫を責め続けた。
そして2018年9月。夫は「離婚したい。考えて欲しい」と言い残し、自分の荷物をまとめて実家に帰ってしまった。