――芸能人ならではの悩みですね。乃木坂46からの卒業を決断した当時、将来像は描いていたんですか?
斉藤 やりたいことがあったわけではなく「卒業したい」と「時間がほしい」が先にあったし、何も考えていなかったです。卒業後の約2年は舞台とラジオが仕事の中心でしたけど、立て込んでいるわけではなかったので、友だちと旅行へ行ったり、仕事もプライベートも充実していました。
Instagramで公表した「引退」発言の真相
――2021年3月にはInstagramで「このお仕事を引退することを決めました」と発表。その後、同年5月には27歳で当時の所属事務所を退所しました。
斉藤 退所後も、SNSを通して何かしらの活動を続ける予定でした。当時、インフルエンサーは「芸能人なのか」とか色々と考えて、何をもって「芸能活動とするか」の線引きが難しいので「引退」と使ったんです。
でも、言葉のイメージから「表舞台から消える」と思わせてしまったみたいで、ファンのみなさんを混乱させてしまいました。
――たしかに「このお仕事」としか言及していなかったんですね。退所後はいわゆるフリーランスとなって、生活も変わりましたか?
斉藤 だいぶ変わりました。じつは、乃木坂46の卒業後に中心となっていた舞台の仕事には苦手意識もあって、自信を持って臨めない自分へのジレンマもあったんです。退所を決めてからはスッと気が楽になって、よりいっそう自由な時間もできました。
「夢が叶ってよかったね」卒業後は自分の好きなことを仕事に
――かたや、個人として公での活動も?
斉藤 はい。飲食店を貸し切っておにぎりを振る舞ったり、ファンミーティングは開催していました。アパレルブランドとのコラボレーションで洋服もプロデュースして、ファンの方から「夢が叶ってよかったね」と言われたのはうれしかったです。27歳の誕生日にはハマっていたリアル脱出ゲームのイベントも開催できたし、思いつくままに好きなことをやっていました。
――とはいえ、収入面での不安はなかったんでしょうか?
斉藤 生活できる程度は、ちゃんと稼いでいたんです。芸能界に入ってからも浮世離れせず、この仕事が「一生続くわけじゃない」と考えていたほどで、けっこう堅実なんですよ(笑)。それほど大きな収入を得ていたわけではなかったけど、必要であれば貯金も崩しながらの生活で、仕事もプライベートも充実していました。




