前例やデータを示して筋道立てて説明します。相手が自分で答えを出すまで待ってあげるといいでしょう。
「意見を聞く」×「感情を表す」は、周囲との調和が好きな人(エミアブル)。やわらかい雰囲気と言葉で話しかけます。周囲に遠慮してはっきりと意見を言わないことがあるので、ときどき質問をして本人の考えを引き出します。「大丈夫」「信頼してます」「サポートします」と言って、安心させてあげましょう。
例えば、「A案のほうがB案よりも優れているから採用したい」と主張するとしましょう。自分がエクスプレッシブだったらその理由を、「A案のほうがワクワクするから」と言ってしまいますが、アナリティカルの人は、「ワクワクなんて言われてもわからない。こんな感覚的なことを根拠にA案を推しているのか」と不信感を持ちます。こういうことが積もり積もると、相手に対する苦手意識になり、関係はうまくいかなくなってしまいます。
一流は人と話すとき、自分のコミュニケーションのクセが前面に出過ぎないように注意を払います。自分がしてほしいことが、相手もしてほしいこととは限りません。良かれと思って発したひと言が、相手を傷つけたりイライラさせたりすることもあるのです。
負のオーラを発する人とどう接するか
誰にだってどうしても好きになれない人はいるものです。マウントを取る人、何でもネガティブにとらえる人、人の噂話ばかりする人……。その人たちが発する負のオーラを浴びると、こちらまで気が滅入ってしまいそうです。できればあまり関わりたくありません。たいていの人は、こういうちょっとやっかいな人たちにはできるだけ近寄らないようにしています。
ところが、一流は総じて、周囲から敬遠されている人とでも、普通に接しています。一流に言わせると、そういう人たちがする気の滅入る話は「ひとつのネタ」。
人にはそれぞれ、他愛もない世間話をするときのネタに傾向があります。天気の話、ペットの話、サッカーの話……。それらと同じで、ネガティブな話も場をもたせるための世間話で、特に意味はありません。沈黙は気まずいから、礼儀だと思って何か話しているだけです。