企業再生のスペシャリストとして20年以上活躍してきた経営コンサルタントの著者。メディアに登場する機会も多く、著作も多数。『なぜローカル経済から日本は甦るのか』などのベストセラーもある。本書はそうしたこれまでの著者の活動を踏まえて書かれた、新時代の『学問のすゝめ』のような著作だ。
著者によれば、グローバル化、デジタル革命、人口減少などの複合要因で、現在の日本は明治維新以来の大転換期を迎えている。とりわけ大きな問題がローカル型産業での人手不足で、逆にグローバル企業ではAIの導入やDXの進展により人余りの状況が生まれるという。すなわち、グローバルな働き方を目指してきたホワイトカラー人材が生き延びるためには、大胆な労働移動が求められそうということだ。
「タイトルはショック療法的なものですが、内容はあくまで前向きなアドバイス。特に最終章の『日本再生への20の提言』には著者の熱い思いが一際強く込められています」(担当編集者の依田弘作さん)
読者の反響も、当事者としての切実なものが多い。
「グローバル人材としてのキャリアを積んできたホワイトカラーの読者の方が、ローカル型産業での活躍を目指してリスキリングに踏み切ったなど、具体的な行動に結びついた感想をよく目にします」(依田さん)



