2000年7月からスタートした、NTV系バラエティ番組『進ぬ!電波少年』(以下、『電波少年』)内のコーナー『東大一直線』改め『どこでもいいから一直線』で人気を博したタレントの坂本ちゃん(59)。

 実は3年前まで体重90キロになるまで太りつづけてしまい、医師やトレーナーののすすめで心機一転、22キロの減量に成功。インタビュー第2回は、痩せたことで起きた変化などについてうかがいます。(全3回の第2回/つづきを読む

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人生最悪の日々「怠惰な生活」

――最近の話に戻るのですが、前立腺肥大になる前の「怠惰な生活」というのは、どんな感じでしたか。

坂本ちゃん もう本当に怠惰でした。10年前くらいから徐々に太り始め、仕事がなくて家に引きこもり。Facebookで過去の写真とか出てくるじゃないですか。遡るとやっぱり少しずつ太っていって。

 最初は「歳を重ねたら、多少肉付きがいい方が健康的だし、見た目もかわいらしいわ」なんて思っていたんだけど。だんだんそのレベルを遥かに超えちゃって、90キロになったらもう「100キロ目指そうかな!」とか思ったりして。

坂本ちゃん ©︎文藝春秋

――身長はどれくらい?

坂本ちゃん 171センチ。最初のうちは「痩せなきゃ」って思っていたんですけど「もういいや」って諦めちゃったのが3年前、前立腺肥大症になる直前。「もういいや、醜くて」みたいに。とにかく満腹状態で寝るのが大好きでしたね。

――お酒はそんなに飲まない?

坂本ちゃん ご飯食べながらレモンサワー3杯まで、みたいな程度。

――そうすると、やはり過食と運動不足が大きな原因で。

坂本ちゃん 90キロになると顔も見た目も変わってくるわけです。そうすると会話してても「ああ、この人、今『太ってるな』って思ってる!」って考えちゃって。

 ゴールデン街のバーで店番してると、お客さんに「太ったね~」とか散々言われ、やっぱりどんどん落ち込んでいく。そんな状態になると人に会うのも面倒くさくなってしまい。

 そんな3年前までが人生で一番の“暗黒時代”ですね。仕事の波が引いたとき、親兄弟とお金の問題でもめたときよりも、精神的にも暗黒だったと思います。

坂本ちゃんのXより

つらかった病気に「むしろ感謝だな」と思うワケ

――そんななか、病魔に襲われて。

坂本ちゃん 前立腺肥大症で手術までいっちゃったんですけど、むしろ病気に感謝だなって。病状はつらかったんですけど、あれがないと糖尿も気づかず、太ったままで、わたくし今ごろどうなっていたか……想像すると怖いですね。

 その頃、ちょうど血圧を測る番組に出していただいて「血圧が高いのでとにかく痩せましょう」って言っていただいて。実は「やっぱり仕事で痩せられたら……」って思っていたんで、運命を感じました。

――落ち込んでいても、そこは抜け目なく。

坂本ちゃん 「芸能人になりたい」という夢が叶ったから、わたくし「願えば叶うんだ」っていうのが心にあって。チャンスを見極める嗅覚を張っていれば、諦めなければ、必ず引き寄せることができる。だからこそ「チャンスを活かすためにも、健康でいなくちゃ」って思っています。