素朴なビジュアル→「宝塚ヘア」「チンピラ感」に大変身のワケ

 実際、舞台俳優として22歳で上京直後に出演した公演の告知や、その後のアイドルグループ・BiS時代の彼女の写真を見ると、黒髪のロングで化粧っ気もなく、いまの姿が信じられないほど素朴なビジュアルで驚かされる。

 なぜ、いまのようなスタイルに行き着いたのか? あるインタビューでは、《アイドルってみんな似たり寄ったりで、私も完全にそのなかのひとりでした。でも、「自分を連想させられるキーワードを3つ固められれば、売れる!」という“法則”を見つけまして。(中略)それで私にハマる3つのキーワードをいろいろ模索していくうちに、反応がよかった「宝塚ヘア」「関西弁」「チンピラ感」を強調するキャラを意図的につくったら、すごく反響をもらいました》と説明している(『週刊プレイボーイ』2019年12月23日号)。

事務所HPより

 売れてからもメイクは基本的に自分でやり、メイクしだいで自在にイメージを変えられると、楽しんでいるところもあるようだ。これについて彼女は、こんなふうにも語っている。

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《私は、自分なんてものは存在しないと思っていて。自分らしさを求めると、“らしさ”って何?と路頭を迷うことになる。だから自分をひとつのイメージに決めつけず、“今日はあのモデルっぽい感じ”くらいのノリでどんどん何でもやってみる。そこでトライ&エラーを重ねることが、自分を俯瞰する近道にもなる気がします》(『CREA』2020年11・12月号)

インスタグラムではさまざまなスタイリングを披露(ファーストサマーウイカのインスタグラムより)

「トライ&エラーを重ねることが、自分を俯瞰する近道にもなる」とは、メイクにかぎらず、ウイカのこれまでの人生を貫く信条ともいえる。