「してあげた感」が漏れ出ちゃっています
風香 えっ、どうしてわかるんですか!? 私たちの記念日が20日なので、毎月20日に手紙を渡してたし、彼の誕生日には必ず手づくりのアルバムと2人の動画を編集してプレゼントしていました。あとは手づくりのケーキも。とくに手紙は男性が喜ぶっていうし、お金もかからないから一石二鳥かなって。
植草 心のこもったお手紙はうれしいわよ。でも、風香さんの場合は逆効果、ね。
風香 な、なんでですか!?
植草 そのお手紙やサプライズプレゼントの背景に「結婚しなさい」という圧が透けて見えるから。話を聞いてるだけでも感じるんだから、実際に一緒に暮らしている彼は相当プレッシャーを感じていたでしょうね。風香さんはもういろいろやりすぎて「してあげた感」が漏れ出ちゃっています。相手のため、と言いながら自己満足に走りすぎです。
風香 「してあげた感」……。
植草 「サプライズを演出している私」「毎月手紙を書いている私」「思い出のアルバムやムービーをつくっている私」。受けとった彼は、そのとき、どんな顔をしていたか覚えていらっしゃる? 心から喜んでるように見えましたか?
風香は彼の反応を思い出してみる。そういえば、最初こそ喜んでくれたものの、最近は少しうんざりしたような雑なリアクションも増えていたかもしれない。関係がマンネリ化していることに風香は自分でも薄々気づいていた。だからこそ、風香はさらに必死になって彼に尽くしていたのだ。
風香 私が「彼のため」にやってきたことが重すぎて引かれてしまっていたんですね……。
「あざと女子」はつねに自分ファーストです
植草 がっかりする必要はありません。風香さんの婚活はここからがスタート。大丈夫。家政婦女子から、尽くされ上手な「あざと女子」に生まれ変わりましょう!
風香 「あざと女子」?
植草 そう。じつは真衣さんも同じように「あざと女子」を目指したことで、いまの幸せをつかんだのです。風香さんがこれまで「相手のため」と思って一所懸命やってきたことはすべて忘れて、これからは本当の意味で自分の人生のために戦略的に動きましょう。「あざと女子」は、つねに自分ファーストです。そして、自然に相手が動いてくれるように仕向けるの。風香さんが望む環境を自分でつくりだしていけば、人生は大きく前進します。
風香 望む環境を自分でつくりだす……そんなことできるんですか?
植草 一つひとつクリアしていけばね。「あざと女子」になって、すべてを手に入れましょう。