「理想の相手と結婚したい」。年間2000件以上の相談を受ける婚活アドバイザー・植草美幸さん。悩める男女に辛口アドバイスを送る姿を映した「ザ・ノンフィクション」は大きな話題を呼びました。
ここでは、『ワガママな女におなりなさい』(講談社)から一部を抜粋。結婚相談所の平均成婚率が15%といわれる中、年間成婚率80%という異例の成果を上げ続けるカリスマが語る婚活の現実とは――。(全3回の1回目/続きを読む、もっと読む)
◆ ◆ ◆
出会いをマッチングアプリに求めて気軽に利用する人が本当に増えました。さらには真剣に結婚相手を探すために、婚活アプリを利用する人も増えています。ただ、本気で結婚相手を探したい、と思っていても、使い方を間違えるといつまで経っても結婚には結びつきませんので注意が必要です。
婚活アプリで知り合って初デートでセックスしてしまう女性
オンラインでの出会いであっても、もし本気で相手を探したいと思うならば、年齢や年収など自分の条件に合う男性をピックアップしたのち、まずはデートを重ねて人柄や性格を確認する……というふうにステップアップしていくのが、結婚への道筋だと思います。
ところが、婚活アプリで知り合った人と1回目のデートでセックスしてしまう、というケースをよく聞きます。この場合、2度目のデートに進めないことが少なくありません。これでは婚活どころではなく、セフレ以下です。
男性のなかには、婚活アプリを出会い系のマッチングアプリと同じような感覚で使っている人もいます。アプリで出会う女性とは結婚する気はさらさらなく、セックス目的で用いている輩もいるようです。婚活アプリで、入会時に独身の証明を求めるのはごく一部。それ以外はその気になれば既婚者だって自由に利用できるのが実態です。「結婚相談所に入ると結婚するまでセックスできない。だから婚活アプリを使っている」と赤裸々に告白する男性もいるくらいです。
出会い系アプリが性病増加の背景に
こうした不用意なセックスで性病に感染するリスクもあります。最近、日本では梅毒患者の急増が社会的な問題となっています。2012年まで、梅毒の年間の新規患者は500~900人で推移していましたが、2022年には1万人を突破しました。梅毒に罹ったことに気づかないまま、妊娠してしまうと、生まれてくる子どもが先天性梅毒になることもあります。
梅毒以外でも、クラミジアなどの性病も増えていますが、その背景には出会い系アプリなどの利用者が増えていることがあるという研究結果もあります。婚活アプリを出会い系アプリのように使っている男性との安易なセックスは、危険。コンドームを使っても、梅毒などの性病は完全にはブロックできないのです。
恋愛ベタで男性体験が少ない女性ほど、婚活アプリで傷つく経験が絶えません。恋愛体験に乏しい30~40代の女性にありがちなのですが、初めて会った男性とでも、誘われたらホテルへ行ってセックスをするものだと勘違いしているからです。
「セックスを断ったら、嫌われてしまう」と不安になる女性もいるようですが、そんなことで嫌うような男性はこちらから願い下げ。本気で結婚したいのではなく、セックスだけが狙いなのは、見え見えだからです。