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郵便局の前を進むと、見えてきたのは…
住宅地の中を歩く。駅のすぐ南側、郵便局の前の道を西に向かって進む。しばらくすると、左手に団地群が見えてくる。大和上北台団地という。1970年代前半に建設された古い団地だ。
その北側には一戸建て住宅が集中するエリア。真ん中には公園もあったりして、いかにもニュータウンらしい風景だ。
思えば上北台、台地の上にあるわけでもないのにニュータウンでおなじみの“台”の文字を持つ。1960~70年代に各地で造成されたニュータウンにあやかった地名なのだろうか。
市境を越えると別の団地が
そんな中をさらに西に抜けると、大和上北台団地よりもさらに規模の大きな団地が待ち受けていた。昭和の団地にはおなじみの、下層部分に商業施設が入って団地内商店街を形作っているという、そういうスタイルの巨大団地だ。その名も、都営村山団地である。
村山団地と上北台団地の間には、東大和市と武蔵村山市の市境が通っている。上北台は東大和市側で、村山団地がその名の通り武蔵村山市に入る。
武蔵村山市は東京の市では唯一鉄道の駅がない。市境に近い上北台駅は、村山団地をはじめとする武蔵村山市東部の玄関口という役割も持っているというわけだ。
そして村山団地である。この団地、1960年代半ばに完成した5000戸を超える都営のマンモス団地だ。ちょうどこの時代、東京郊外には巨大団地が次々に生まれている。村山団地もまさにそのひとつだった。

