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茂みの中にポツンと神社
それが、村山団地と日産自動車の工場をきっかけに、あっという間に姿を変えた。「武蔵野」から「東京」へと変貌したのだ。もちろんいまでも住宅地の合間、ところどころに畑があるし、青梅街道沿いには神社仏閣も点々と。このあたり、「武蔵野」だった時代のこの一帯の面影を留めているといったところだろうか。
上北台駅は、この一帯の都市化のまるで総仕上げのごとく、1998年に開業したのである。
ところが、上北台駅ひとつではまだまだ充分ではなかったようだ。というのも、多摩モノレールの上北台からさらなる延伸が決まったのである。
延伸区間は上北台~箱根ヶ崎間。新青梅街道の上を通って西に向かい、JR八高線の箱根ヶ崎駅前まで乗り入れる。
延伸には新青梅街道の拡幅なども必要で、完成は早くても2030年代半ばなのだという。すでに新青梅街道はあちこちで拡幅用の用地が確保されていた。まだそれができていない一角もあったりして、このまますんなりと道路拡幅とモノレール延伸が進むかどうかはわからない。
ただ、いずれにしても延伸が実現すれば、村山団地のある武蔵村山市、ついに“鉄道のない市”から脱却することになる。


