「リョウジをぶっ飛ばす党」は、多くのクラスメイトに声をかけて勧誘していたようで、リョウジくんと仲の良い子を狙うような動きが見られたのは、党ができる前の3年生の頃だという。学校がイジメと認定した直後、Aはリョウジくんを孤立させるように、リョウジくんの仲の良い子に対して、積極的に遊びに誘うようになりました。Aとの遊びを避けていたリョウジくんはクラスメイトとは遊べなくなった。そしてグループが作られると、事実と反する噂が流されていた。

「『リョウジが道端でうんこしていた』とか『階段から誰かを突き飛ばして怪我させた』といった悪い噂を流して、それを信じた他の子どもがリョウジを非難したり、無視したりしたんです。極めて陰湿なイジメだと感じました。リョウジがうつ状態や最悪は自殺に追い込まれていてもおかしくなかったと思います」(母親)

 そして嘘の噂を気にしない子には圧力をかけるなど、「リョウジをぶっ飛ばす党」の手法は硬軟とりまぜた精緻なものだった。

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写真はイメージです ©AFLO

「リョウジと仲良くするなら抜けてくれ」と他の子にも圧力を

「グループに入った後に違和感を持った子は『リョウジと仲良くするならグループから抜けてくれ』とプレッシャーをかけられ、息子へのイジメを見て見ぬふりをした児童もいたようです。Aが塾へ行っていない日には他の子と一緒に遊べるのですが、Aが公園にいるとリョウジは『帰れ』と、遊んでいる子に言われたこともあったんです。後に、『四天王』の1人の証言では『グループを抜けたら自分もいじめられる』と恐れていたようです」(母親)

 グループの活動が学校内での教師たちの監視の目をかいくぐったのにも理由がある。

「Aは教室内など、先生もいる前で『RB党に入りたい人~!』とクラス全体に『リョウジをぶっ飛ばす党』への勧誘をしていたそうです。ただしAは非常に狡猾で、先生に聞かれてはまずい話題は校門を出てから話していたようだ、と証言してくれた女子もいました」(母親)