43歳の妻・かおるさんと4歳の娘・こはるちゃんと一緒に、豪華なキャンピングカーで車中泊しながら日本を旅している中原勢太さん(44)。旅の様子を発信するYouTubeチャンネル「FULL TIME DADDY」を運営し、現在はチャンネル登録者数2万人超の人気を集めている。
かつてはシンガポールのミシュラン一つ星レストラン「terra Tokyo Italian」のオーナーシェフとして活躍していた勢太さんが、なぜ突然、日本で車中泊生活を始めたのか。
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ミシュラン一つ星レストランを手放し、車中泊生活を始めたワケ
シンガポールでのレストラン経営が順調だった勢太さんだが、娘のこはるちゃんが生まれたことで、家族との時間の少なさに悩むようになったという。
「朝9時頃に出勤して、家に帰るのは夜中の12時近く。ほとんど寝に帰ってくるだけ、という感じでした」(中原勢太さん、以下同)
こはるちゃんが1歳で保育園に入ったとき、「朝8時に預けて夕方18時頃に迎えに行く生活で、一緒にいる時間が本当に短くて。仕事を終えて帰宅してからは、寝顔を眺めるだけという毎日でした」
シンガポールで英語と中国語に囲まれる環境で育つこはるちゃんが「日本語よりも英語と中国語を話し始めた」ことも、決断の一因となった。
「娘が日本を知らないまま育つとはどういうことなのか——それを真剣に考え始めた時期でもありました」
「『お家を買った』と思っています」豪華なキャンピングカーで車中泊生活を開始
2023年5月にシンガポールのレストランを手放し、6月に帰国。翌月末には家族3人でキャンピングカーでの日本一周をスタートさせた。実は、このキャンピングカーは2021年頃からオーダーしていたという。
「動く家」とも言える彼らの車には、家庭用エアコン、130リットルの水タンク、冷蔵庫、シャワー、トイレなどが完備されていて、「『お家を買った』と思っています」と勢太さんは語る。元料理人らしく、キッチン周りや食器にもこだわったそうだ。
車中泊生活を始めてから、自然の中で過ごす時間が増え、生活リズムも大きく変わった。
「その土地の新鮮なものが食べられて、家族3人でずっと一緒にいられる」
「朝はみんなで散歩して、食事はいつも一緒にとり、遊びたい盛りで好奇心旺盛なこはるとの時間を中心に1日が過ぎていきますね。車中泊を始めてから、生活リズムが大きく変わったんです。特に僕は、めちゃくちゃ早起きになってしまって。大体4時には起きています(笑)。朝日が見たくて、ワクワクして目が覚めちゃうんです」
日本各地で採れた新鮮な食材を使って料理することは、料理人としての喜びも感じられるという。
「都心に住むのと変わらない金額で、毎日違う景色が見られて、その土地の新鮮なものが食べられて、そして家族3人でずっと一緒にいられる。車中泊だからこそ、この金額でこんな贅沢な暮らしができているな、と思っています。僕が本当に欲しかったのはこういった思い出だったのかもしれません」
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