「ブス」「キモヲタ」…千葉に引っ越していじめが始まった
——中2で千葉に引っ越したとのことですが、農業は辞めたわけですか。
レイラ そうです。父と母が離婚して、父は関西、母は千葉へ。4人兄妹だったんですけど、4人全員が母に付いていきました。
——兄妹の構成は。
レイラ 兄、兄、私、妹で、全員2つ差です。
——では、お母さんが女手ひとつで4人を育てたわけですね。
レイラ 最初はパートで介護士をしていたんですけど、看護師資格を取ったほうが家計的にラクになるということで看護学校に通いはじめて。それで准看護師になって、いまでも老人ホームの看護師として働いてます。
——千葉に越してからのいじめは、具体的にどんな被害を。
レイラ 陰で「ブス」「キモヲタ」って言われたり、私の行動をマネしたりだとか。あとは、移動教室のときに私の隣に誰も座らないとか。私の席はバイキン扱いされて、席移動の時には「おえ~」と言いながら座ったりしていました。
——それは女子がやるんですか?
レイラ いや、女子もいましたけどメインは男子でした。たぶん私が変わり者だったからだと思います。それにみんな小学校から上がってきた同級生なので、私のような新参者を異物として見ていたのもあったのかなって。
汚い存在として扱われるのは辛かった
——どういったところが「変わり者」だったのでしょう。
レイラ メガネの色が赤だったとか。あと、宮城にいたころに憧れていた女の子のしぐさをマネしてたんです。女の子っぽい身振り手振りをしていたから、ぶりっ子みたいに思えて鼻についたんだと思います。
アニメが大好きで陰キャでオタクっぽいところもあったので、そこで目立ってもいました。「オタク、キモッ」って言われていましたし。
——いじめは卒業するまで続いた?
レイラ いや、中学3年生になったときにはされなくなっていました。だから期間でいえば、1年間くらいですね。
でも、それまでは超がつく田舎でみんな仲良しで育ってきたので、環境の変化についていけなかったというか。いないものにされたうえに、汚い存在として扱われるのはかなり辛かったです。私が持ち物を落としても、汚いヤツのものだから絶対に拾わないみたいな感じだったので。

