「なにかしらの不労所得を作っておきたい」現役時代から投資を開始→現在のビジネスの柱に
――セカンドキャリアについては、現役時代から考えていたのですか。
鄭大世 考え始めたのは、清水に行ってからですね。僕は不安症だから、「今のうち引退に備えてなにかしらの不労所得を作っておきたい」と思っていたんです。
清水の時は少し年俸が高かったし、コロナで米国株が流行り始めてたので株式投資をやってみて、次に不動産投資をやって。低酸素ルームジム(静岡と横浜)の株主にもなって、今はその3つが自分のビジネスの柱になっています。
「消費やギャンブルではなく…」“借金3億8000万円”報道の真相とは
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「鄭大世に借金が3億8000万円」と話題になったのは、あるテレビ番組での発言が発端だった。400mを何度も走り、最後に優勝すれば100万円を手にすることができるその番組で、「賞金を借金の返済や子どもたちの教育費用につかう」と彼は言った。
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――テレビ番組で「借金が3億1000万円もある、この6月には7000万円の借金の予定」と告白されてました。それは何だったのでしょうか。
鄭大世 借金は消費やギャンブルではなく、銀行の不動産投資ローンです。なので、感覚的に悪い借金ではないと思ってます。借金は借金ですけど。
借金=悪って考え方がまだ根強いけど、ローンという意味での借金は、金融機関から信用されている証拠でもあるじゃないですか。大企業だって何千億円の借金があるわけだし。
――たしかに、「借金」という言葉にネガティブなイメージを抱いている人は多いかもしれません。
鄭大世 でも昔は僕も、借金、怖かったんですよ。借金して家を買うなんて想像もできなかったし。金融についてすごく疎くて、借金=悪みたいに思っていたんです。
――過去には、お金の失敗をしたこともあるそうですね。
鄭大世 イラクディナール(イラク通貨)の詐欺にあって300万円を失ったり、FXで300万円溶けたこともあります。
ある人にダマされてメーカーとの契約金、数千万円を全部使い込まれてたこともあります。ダマされた分は戻ってきたけど、その人に払っていた給与など1000万円以上のお金は戻ってこなかった。痛い目にあったけど、失敗から学んで同じことをしないようにしてます。
――何か意識していることはありますか。
鄭大世 僕はもともと計算せず直感で動くタイプで、それを良くないことだと思ってたんです。
でも、いろんな本を読んだら直感を大切にすることの重要性も書いてあったので、最近は衝動と直感を履き違えないように気を付けながら、自分の直感を大切にするようにしてますね。
あと、ビジネスって結局は人を信じなきゃ始まらないじゃないですか。でもその人を信じられるかどうかは、ある意味、ギャンブルだから、とりあえず僕が信頼している「妻」という最強のフィルターを通すようにしてます。

