「600万円のロレックスや1億円のアパート」は積極的に買う理由

――投資をしていく中で、お金に対する考えは変わりましたか。

鄭大世 完全に変わりましたね。投資と消費を見極め、本当の価値を考える癖がつきました。ブランド物や高級車を買うのは自分の承認欲求を満たすためで、そんな無駄な消費はないと思うようになったんです。

 でも、600万円のロレックスや1億円のアパート、株や債券は積極的に買います。それは資産としての“価値”があるからです。

ADVERTISEMENT

 それに、もともとお金を使うことに極度の不安を感じてしまうタイプなんですよね。昔、松本人志さんがグリーン車に乗ってもアイスを買えないと話してたことがあって。それ、めっちゃ共感するんですよね。僕も移動はグリーン車を使うようにしてるけど、あのアイスは買えない。

 大学時代に時給960円のバイトをして、1000円を稼ぐことの大変さを知ったので、現役時代も無駄遣いはしなかったです。

――テセさんのSNSを見ると、最近はバイクなどを購入したりしてますよね。

鄭大世 最近は、『DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール』(著:ビル・パーキンス、ダイヤモンド社)を読んだ影響もあって、貯めて増やすフェーズから大胆に使うフェーズにシフトチェンジしています。

 40歳になり、考え方が少し変わってきました。本当にほしいものは消費と割り切って、自分を満足させるために思い切ってお金を使うことも悪くないと思うようになりましたね。

バイクに乗って取材に来てくれた鄭大世さん

「妻はお金を守ることに関しては鉄壁の守備を見せるけど…」「“男のロマン”を理解してくれる」

 取材当日は、納車したばかりのBMWのバイク「R nineT」に乗って登場した。さらに、同じ週にはDUCATIの「Panigale V4 R」も納車されたという。車からバイクに乗り換えて、今は全4台を保有。この記事が公開される頃には「BMWのS1000RR」も納車される。3台がスポーツタイプで、そこだけは譲れないそうだ。

――バイクなどを購入する際、奥さんはOKを出してくれるのですか?

鄭大世 妻は物欲がなくて、お金をまったく使わないし、お金を守ることに関しては鉄壁の守備を見せるんです。

 でも、僕の買い物に対しては「欲しいと思えるものが見つかってよかったね」「使う時はケチケチするな」と懐が深いんですよね。ちゃんと事前に説明すれば“男のロマン”を理解してくれます。

――パートナーもビジネスをしてるそうですね。

鄭大世 事業マインド半端ないですよ。僕が清水にいた時、妻がキムチを作っていて。本格的に工場を借りて、バイトを10人雇って、清水と新潟のスタジアムで販売したんです。

 コロナ明けで試合数が多かったのもあって、結構な金額を稼いでいたので、正直、驚きでした。

 今は、韓国の学校で半分以上のシェアを誇る制服会社の日本販売全権を持っていて、もう日本で5件ほど契約しています。多くはないけど、妻にも収入があるのは安心ですね。なので、僕は今メディアの仕事とバイクと運動を思いっきり楽しんでます(笑)。