「頼れる人が周りにいなくて、相談相手もいなかった」ブリトニーさんはなぜスピリチュアルに依存してしまったのか?

――ご自身の経験を踏まえて、スピリチュアルを健全に楽しむ上でどんな部分に注意したほうが良いと思いますか?

ブリトニー やっぱり、不安を煽って商品を売ったりセミナーに通わせたりする不安商法が、一番良くない。「これがないと生きていけない」と思わせるような言葉で洗脳に近いことをしてくるので。

 あとは、人だけ集めてお金を取っていくマルチ商法のようなセミナーも中にはあるから、そういうのにも気を付けたほうが良いですね。

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――今振り返ってみて、ご自身はなぜスピリチュアルに依存してしまったと思いますか?

ブリトニー 当時、身の回りのトラブルに悩んでいたけど、人にネタとして話すくらいで、真剣に話すことはなかった。頼れる人があまり周りにいなくて、相談相手もいなかったんです。

 でも、占い師さんって話を聞いてくれるじゃないですか。それで「今までは全部自分で解決してきたけど、こうやって人に話しても良いんだ。誰かに頼っていいんだ」と感じて、次第に占い師や開運グッズに頼るようになっちゃったのかもしれない。

現在は浅草で「CAFEオカオカ」を運営している

――心が弱ってるときは、何かに頼りたくなりますよね。

ブリトニー 心が弱ってる人は、スピリチュアルにハマりやすいですね。私みたいに、頼れる人が周りにいなかったりすると、特に危ない。

 あとは、もっと幸せになりたいとか、自分の願いを叶えたいと強く思っている人は、ハマりすぎに気をつけたほうがいいかもしれません。

「脱スピ」するほんの少しのきっかけになってくれたら嬉しい

――今後はご自身の経験をどのように伝えていきたいですか?

ブリトニー 私は、スピリチュアルを完全に否定しているわけではないんです。でも世の中には、かつての私のように「本当はやめたいんだけど、やめられない」って悩んでいる人が思っている以上にたくさんいる。

 そういう人たちは、今まで積み重ねてきた時間やお金を否定したくないとか、やめたら不幸になるんじゃないかとか、そういう気持ちで一歩を踏み出せない。

 だから、スピリチュアルをやめても不幸になってない私の話が、「脱スピ」するほんの少しのきっかけになってくれたら嬉しいなと思っています。

 

撮影=三宅史郎/文藝春秋

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