「いじめ」でも「勉強」でもない、不登校になる大きな理由とは?
要因の上位にあげられるのが「勉強」です。学校という場は、勉強をする場であり、勉強がわからない、ついていけないとなると、学校は苦しい場となります。
文部科学省の実態調査では、学校に行きづらいと感じ始めたきっかけとして、「勉強が分からない(授業がおもしろくなかった、成績がよくなかった、テストの点がよくなかったなど)」をあげた子どもが、小学生で22%、中学生で27.6%いました。
子どもの発達科学研究所の調査では、不登校のきっかけ要因として、50.0%が「宿題ができていない等」を、37.9%が「成績の低下」を選んでいます。やはり勉強ができないことも、不登校の背景にはあるようです。
しかし、いじめや勉強よりも不登校のきっかけや理由となっているものがあるようです。子ども発達科学研究所の調査では、最も多かったのが「抑うつ・不安の訴え」(76.5%)であり、「居眠り、朝起きられない、夜眠れない」(70.3%)、「体調不良の訴え」(68.9%)も多くあげられています。
文部科学省の調査でも、「身体の不調(学校に行こうとするとおなかが痛くなったなど)」や「生活リズムの乱れ(朝起きられなかったなど)」が、最初に学校に行きづらいと感じ始めたきっかけとして、あげられています。
また近年では、インターネットやスマートフォン、オンラインゲームが普及しており、これらが不登校の要因として考えられることも多いようです。子どもの発達科学研究所の調査では、42.3%が「ゲーム・スマホ依存、依存傾向」を選択していますし、文部科学省の実態調査でも、不登校の小・中学生の18%程度が「インターネット、ゲーム、動画視聴、SNS(LINEやツイッターなど)などの影響(一度始めるとやめられなかった、学校に行くより楽しかったなど)」を選んでいます。
このようにみると、学校に行かないのは、その子ども本人の心身の問題なのか? と思われてしまいますが、よく考えてみましょう。たとえば、抑うつ的な気分(気分が落ち込む)になるときってどういうときでしょう?
