2回目の性別適合手術後に味わった、悲しすぎる出来事

矢神 23歳で性別適合手術をしたと話したんですけど、ピアスみたいに段々と穴が塞がってくるんですよ。それで31歳のときに2回目の手術をしました。S字結腸をつかって擬似女性器を作るんですが、手術した後はすごく痛くて。

 術後3日間は断食する必要があったのでつらいし、帰りたいし、せめて愛犬を見たくて自宅に設置したペットカメラを見ていたら、当時の彼が「最近3人の女とヤって~」と浮気について友達としゃべっていて。別れました。

©深野未季/文藝春秋

――大変な術後に、それはつらいですね。

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矢神 この話には続きがあって、最近仲良くなったかわいい子がいるんですけど、ある日突然「サラさんに謝りたいことがあります」と言ってきて。「何?」って聞いたら「実は私、サラさんの家に行ったことあるんです」と言われたから驚いて。

 私が手術でタイに行っている時に、「俺んち遊びにおいでよ」と私の家にその子を入れてたんですよ。その子も事実を知らなかったらしくて、私のYouTubeをたまたま見たときに「えっ、あそこってサラさんの家だったんだ」となったみたいで(笑)。

 色々な経験をしたけど恋愛での学びは自分の糧になるし、強くなるきっかけをくれるので、今まで好きになった人たちには感謝してます。「女の子」から「強い女性」への成長につながりましたね。

次の記事に続く 「手術しても所詮は男」「気持ち悪い」と言われ…二度の性別適合手術、2000万円超の全身整形をした“トランスジェンダーモデル”(33)が誹謗中傷に思うこと

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