――助けてくれる大人はいましたか。

髙峰 大阪の街を歩いていた時に、もう冬も近い寒い時期なのに半袖半ズボン1着しか持っていなかったんです。そんな格好で歩いていたら、たこやき屋のおばあちゃんが「あんた、そんなに寒そうな格好して」とたこ焼きをくれたんです。

 その後に「どうしたん?」って聞かれたので「いやお家がないねん」って説明したら、おばあちゃんがたこ焼き屋さんの横にあったカレー屋さんの店長を呼んできてくれて。そのカレー屋さんが「事務所がある2階だったら使っていいよ」と言ってくれて、そこで寝かせてくれたこともありました。

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――危険な目に遭ったり、危ない誘いなどもありそうですが。

髙峰 具体的には言えないんですけど、なかったとは言えないです。でも危ない道に行きそうになった時には誰かが止めてくれました。私は両親が守ってくれない。代わりに他の方がすごく優しくしてくれたので、人には恵まれているなと思います。

©佐藤亘/文藝春秋

コンカフェでアルバイト、撮影会モデルデビューも

――家を出る前から大阪のコンカフェでアルバイトをしていたそうですが、どんなところだったんですか。

髙峰 日本橋オタロードにあるコンカフェです。びっくりするぐらいゆる~いカフェで、社長さんが私のことをすごく好いてくれてたおかげで、自由にやらせていただけていました。何も露出がないメイド服を着て、お客さんと喋ったり、テーブルにドリンクを出したり。あとステージがあったので歌わせていただいたり、すっごいアットホームなお店でした。ただ、ちょっとゆるすぎて、お給料が少ないところもあったんですけど(笑)。

©佐藤亘/文藝春秋

――高校生時代には撮影会モデルも始めます。水着での撮影会もやっていますね。まだ10代ですし、抵抗はなかったんでしょうか。

髙峰 撮影会に出る前からSNSで自撮りを上げていたんですが、その時に撮影会から声がかかって出るようになりました。最初は制服だったんですけど、他に出ている年上のモデルさんたちが水着を着ていて、自分的には「わあ、かっこいい、水着着たい」ってなったんですよ。水着になったからといってお客さんがつくわけではないんですけど、ただ単に自分が着たかったのでやりました。