7つ年上の彼女と2人分のお金を17歳で稼いでいた

――撮影会の収入もあって、一人で部屋を借りられるようになったそうですね。

髙峰 そうです。17歳の頃でした。当時付き合ってた彼女が部屋の保証人になってくれました。彼女は7つ年上だったんですが、今振り返ったらヤバいですよね。24歳の人が17歳の子と一緒に住もうとするとか。

 ただ私には家がない。彼女も一人だから寂しい。だから一緒に住んだら楽しくないかなと彼女の名義ですごく安い3万円のおうちを借りて、住みました。

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――どんな方だったんですか。

髙峰 彼女は北海道から大阪に出てきている人で、工事現場の解体とか清掃とかの仕事をしているすごくボーイッシュな人だったんです。出会いはお友達の紹介です。この人は女性が好きなんだろうなというのは出会ったときの空気感でわかりました。

 ただ、今考えると恋愛感情はなかったです。お互い寂しいという気持ちはあって、好きでもないのに一緒にいるから付き合っちゃったんです。「これが好きという感情なのかな」と思いながら付き合ったけれど、今考えると依存関係だったなって思います。

 それに彼女は一緒に住むと解体現場の仕事をすぐに辞めちゃったんですよ。その後もコンビニなどで働いていたんですけど、ちょっと訳ありな子で仕事に行こうとするとじんましんが出ちゃうんです。だから全然働いてくれなくなって。逆に私が別れるまでずっと養っていました。

©佐藤亘/文藝春秋

――17歳にして2人分の生きるお金を稼がないといけないとは、さらなる重荷になりますね。

髙峰 そうですね。それこそ撮影会に出させていただくようになったのも、自分の中でやりたいことであったり、何かを高めるためというよりも、今を生きるため、生活費を稼ぐためっていう目的がすごく強かったです。

 お仕事をする中で、いろんなキャリアを持っている方に会って「素敵だな」って思うこともすごく多いんです。でも、なんとか死なないようにご飯を食べなきゃっていう気持ちでずっと生きてきたので、自分のしたいことは何かと考える余裕がありませんでした。