「還暦までに99キロ」が目標

――現在進行中のダイエットでは、目標体重が99キロ。なにゆえに。

彦摩呂 「100キロ超えるのは才能だ」って言うけど、2桁に戻しておいたほうがいいかなって。とにかく膝のこともありますし。

 来年の誕生日、9月15日で還暦なので、それまでに99キロにしてイケオジになろうと。成功したらYouTubeチャンネルのタイトルの「彦飯」の「めし」を反対にして「彦しめ」に変えるつもりです。彦摩呂が締めたってことで。

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――達成できそうですか。

彦摩呂 着実に減ってきて、107キロになったし、なんとか間に合うかな。

 トレーナーから「いい筋肉を持ってる」って言われたんですよ。自重があるから、常に自分の重みでトレーニングになってるって。だから、コケても骨が折れないそうです。また、いま舞台をやっていて動いてるので、体自体もいい感じなんですよ。

 

――舞台ですか。

彦摩呂 唐十郎さんの戯曲『アリババ』と『愛の乞食』にオール関西弁で挑んだ劇なんです。

「肉体的特権」という唐十郎さんの考えがあって。悪ければ悪いままでいい、痛ければ痛いままでいい、なければないままでいい。人には肉体的特権というものがあると。

「彦摩呂さんの肉体的特権を存分に活かしてほしい」と言われてホロッときて、「ぜひ、やらせてください」って。もともと唐十郎さんの作品が大好きで、よく見に行ってたから感慨深いですよ。

 秋って、「味覚の秋」で「食欲の秋」だから、グルメリポーターは稼ぎ時なんですよ。それもあって「舞台はちょっと」と思っていたんですけど、大好きな唐十郎さんの世界の中に入れるので、やらない選択肢はなかったですね。

いてほしいと思われる存在感のあるタレントでいたい

――グルメリポーターの彦摩呂さんしか知らない人たちには、“俳優・彦摩呂”は新鮮に見えるでしょうね。

彦摩呂 「グルメリポーターとしての認識しかなかったけど、舞台に立つ彦摩呂のと声とキャラクター、存在感が実に小気味がいい。彼は立派な演劇師だ」って論評してくれた方がいてうれしかったです。

――今後もグルメリポーターとしても俳優としても活動を。

彦摩呂 今年でデビューして37年目になりますけど、「グルメリポートで彦摩呂に来てほしい、彦摩呂に食べてもらいたい」とすこしでも思ってもらえるなら、喜んでお店に行かせてもらいます。

「この舞台に彦摩呂に出てほしい、この役を彦摩呂にやってほしい」とすこしでも思ってもらえるなら、どんなに膝が痛かろうが足を引きずってでもやらせてもらいます。芸歴や年齢とか関係なく、今後もその姿勢は崩しません。

 そこにいてほしいと思われることこそが存在感やと考えているので、そんな存在感のあるタレントでいたいなって。最後にええこと言うわ~(笑)。

写真=三宅史郎/文藝春秋

Bunkamura Production 2025
『アリババ』『愛の乞食』(https://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/aino-alibaba2025/
作:唐十郎 脚色・演出:金守珍
出演:安田章大 壮一帆 伊東蒼 彦摩呂 福田転球 金守珍 温水洋一 伊原剛志 風間杜夫 ほか
2025年10月5日(日)~13日(月祝)森ノ宮ピロティホール
2025年10月18日(土)~19日(日)東海市芸術劇場 大ホール

最初から記事を読む 「他校の女生徒が300人くらい押し寄せたたという伝説も…」名家生まれのお坊ちゃんだった彦摩呂(59)が明かす、“モテモテ”だった学生時代

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。