東急田園都市線の二子玉川駅で降りた。二子玉川駅はホームの半分ほどが多摩川の上にせり出している、川べりの高架の駅だ。
田園都市線“ナゾのタワマンの駅”「二子玉川」には何がある?
田園都市線に加えて、大井町からやってくる東急大井町線も乗り入れる。ホームは2面4線、なかなか規模の大きなターミナルである。
たまたま少しノドが渇いていたから、改札を出てからコンビニか自販機で水を買おうと思っていた。東京やその近郊の駅前にはコンビニのひとつやふたつあるものだ。
コンビニがなかったとしても、小さな自販機のひとつくらいはきっぷ売り場の脇にちょこん。そう思い込んで、二子玉川駅の改札を抜けた。
ところが、である。二子玉川駅では、そのどちらも見当たらないのだ。
意外と“ないもの”尽くし?
改札を抜けるとそのまま商業施設の「二子玉川ライズ」に直結している。奥には楽天の本社ビル、さらにその向こうにはタワマンが何本か聳え立っているのが見える。
反対側はクルマが絶え間なく行き交う玉川通りだ。玉川通りを渡った先にあるのは“ニコタカ”、玉川高島屋である。
だから、二子玉川駅の改札前も人通りは多い。
ライズや高島屋に買物に来ている人か、楽天で働く人か、タワマンか周囲の住宅地に暮らしている人か。少なくとも、とてつもなく便利な町であることは間違いない。
が、駅の目の前にはコンビニがない。ついでに言えば、ドトールコーヒーもない。
ライズの中にはスタバやスーパーも入っているようだからそれで事が足りると言えばその通り。それに少しばかり歩けばコンビニも自販機もちゃんとある(ドトールはない)。
ただ、二子玉川駅は東京の郊外の駅にしては、いささか“特別な駅”なのかもしれない。
……などと御託を並べても、もう少し駅の周りを歩かねばなるまい。改札を抜けただけでこの町をあれこれ判断するのは早計に過ぎる。




