中学に入学してすぐ卓球部に入った。うさぎ跳びとマラソン、そしてラケットの素振り。二年生に陰湿な生徒がいて、何かアラを探しては意地悪なことをいうので、二週間で辞めた。
そこへいくと夜ドラ『いつか、無重力の宙(そら)で』の天文部はいいなあ。「いつか一緒に宇宙へ行こう!」という思いを持った高校天文部の四人の女子生徒は、部活を思いっきり楽しんでる。
宇宙飛行士になるんだという夢を迷いなく口にする日比野ひかり(上坂樹里)に強引に誘われた望月飛鳥(田牧そら)も宇宙少女となり、さらに二人の仲間を勧誘して天文部を作った。
『有吉のお金発見 突撃!カネオくん』に出ているそらちゃん、成長したな。
天文部の中で一番情熱的な、ひかりが突然、姿を消した。それから十三年、かつての部員たちも宇宙のことは思いださない。
いまは広告代理店で信頼されるスタッフとなった飛鳥(木竜麻生)が、ひかり(森田望智)と出会った。あのとき重い病気を患ったひかりは絶望のあまり、仲間の前から姿を消した。
病気のため宇宙飛行士は断念したが、大学では航空宇宙学を学びJAXAに就職し、いまも入退院を繰り返すひかりは宇宙への夢を諦めない。その姿に感銘を受け、飛鳥はまた四人で天文部を作れたらと思う。
天文部、いま、きてるんですかね。森七菜と奥平大兼がW主演の『君は放課後インソムニア』は石川県の高校を舞台に、休部中の天文部の観測室で昼間に眠る不眠症(インソムニア)の生徒が教師を巻き込み部活を始める映画だ。
定時制高校が舞台の『宙(そら)わたる教室』では様々な境遇の生徒たちが、教室に“火星のクレーター”を再現しようと挑戦した。
飛鳥とひかりは残る二人の部員だった晴子(伊藤万理華)、周(片山友希)も誘って、三十歳の天文部を復活させようとする。
飛鳥は広告代理店でチームリーダー的存在の仕事をこなし、急な仕事も舞い込む。晴子はシングルマザーの公務員。子どもの塾の送り迎えもある。
ひかりは宇宙には行けなくとも、超小型人工衛星を作って、搭載した小型カメラで宇宙から撮った地球の写真を見たいとアイデアを出す。凄い熱量で三十歳の天文部を起動させるひかりは仲間と衝突もし、それを飛鳥が案じると、自分の数年後の生存率は五割を切る数字だと告げる。
だから焦っちゃって。四人で一緒に宇宙から撮った地球の写真を見たいから、みんなに迷惑かけて……。そんな森田望智が健気で、『虎に翼』の花ちゃん役が重なり、シスターフッドものに欠かせない。彼女たちを軽んじていた優秀な宇宙工学専門の学生(奥平大兼)も心を開き始めるが、計画達成までにはハードルがまだ控え、目が離せない。
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『いつか、無重力の宙で』
NHK総合 月~木 22時45分~
https://www.nhk.jp/g/ts/ERNKW5X93Y/



