娘が将来の夢の作文に「ニートになりたい」

 ここで予想外の問題が起きた。

 なんと娘が学校の「将来の夢」というテーマの作文に「ニートになりたい」と書いていたのだ。

 驚いて娘に問いただしたところ、「お父さんだって働いてないし、私と遊んだり、ゲームしたり毎日楽しそうじゃん。そんなのずるい」とやりこめられる。「ぼくは自分で稼いだおカネがあるけど、君は自分で稼げないでしょ」と言っても響かない。

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 これは働く父親の姿を見せないとまずい。

 今まで以上に真剣に職探しを始めたぼくは、ハローワークに通いつめ、社員数も売上高も前の会社の100分の1以下の零細企業にどうにか入社が決まった。年収は3分の1に激減。それでも、自分の経験、知識をいかせるメディアの一角なので満足している。

サイドFIRE生活の現在は…

 それから5年。

 今のぼくは好きな仕事をストレスなくお気楽にするサイドFIRE生活(経済的に自立しているので好きな仕事を無理なく実施)を満喫。無理のない投資が中心だったにもかかわらず、金融資産は2億円を突破して富裕層の仲間入り。費用を気にせず、趣味の映画鑑賞や外食、旅行など好きなことに時間を費やしている。

 さらに、世の中に尽くすために私財から寄付を行い、2023年には天皇陛下から紺綬褒章を頂く栄誉にあずかった。平凡な社畜サラリーマンで負け組に転落したぼくが、わずかな期間で幸せいっぱいの富裕層の勝ち組に大逆転したといえる。

 資産2億円のうち、投資信託(投信、ファンドともいう。3章で詳しく紹介)が1億1000万円、株式が5000万円、個人向け国債が2000万円、MRF(短期公社債投資信託、証券会社に預ける預金のようなもの)と銀行預金が2000万円、学資保険の返戻金が300万円。投資信託と株式は各30銘柄ほど持っている。それから、これは娘名義だがジュニアNISA(NISAとは「少額投資非課税制度」の略称。3章で詳しく紹介。なおジュニアNISAは2023年で新規投資終了)の残高も1000万円近くに上る。