「営業に必要なものでも、経費はなるべく使うな」転職後の会社で直面した“理不尽なルール”
――転職後の職場環境はどうでしたか?
かおり やっぱり、理不尽なルールがある会社は多かったですね。「営業に必要なものでも、経費はなるべく使うな」とか。営業目標を達成したときの景品が、なぜか「養命酒」だったときもありました(笑)。あとは、オフィスが汚いところもあって……。なんというか、会社の環境が良くなかったです。
――人間関係はどうでしたか。
かおり 絶対に逆らっちゃいけない人がいる会社はありました。小さい会社ならではだと思うのですが、営業社員が私とベテラン社員1人しかいなくて。そのベテラン社員がとにかくクセの強い人で、その人のやり方に逆らうと、職場にいられなくなるんですよ。
他にも、成績が良いと足を引っ張られたり、ちょっとしたミスでも理不尽に怒鳴られたり。
もちろん、どんな会社にも独自のルールや、どうしても馬が合わない人はいると思います。でも、大企業なら異動など逃げる手段があるし、なにより厳しい選考を受けて入社している人たちばかりだから、“やばいやつ”がいる確率は低いんだろうな、と思っていました。
「これなら私も対象じゃん!」と大企業の営業職に応募→入社後に感じたカルチャーショック
――その後、27歳のときに外資系の大手企業への転職を果たします。
かおり 大企業の営業職って、「TOEIC何点以上」といった、営業以外のスキルや経験を求めるものが多いんですよ。それで今まで応募できなかったんですけど、ある時「営業経験3年以上と自動車免許があればOK」という求人を見つけて。「これなら私も対象じゃん!」と、すぐに応募しました。まさか受かるとは思っていなかったので、内定をもらったときは嬉しかったですね。
――憧れだった大企業に入ってみて、驚いたことはありましたか?
かおり カルチャーショックだらけでした。まず、給料が全然違う。ほぼ残業していない初月から手取りが10万円以上アップしたので、びっくりしましたね。
あと、働いている人も働き方も全然違いました。なんというか、みんな余裕があるんですよ。営業と言っても、すでに関係を築いている営業先に行って、楽しそうに雑談して帰ってくる感じで。
前の会社では、自転車で1日30件以上飛び込み営業をしていたので、勤務中は一息つく暇もなかったけど、大企業の人たちは休憩時間をしっかりとるし、土日はしっかり休むし、営業先への移動中にお茶したりお昼寝したりするし。
