情報収集のポイントとは
SNS時代の情報収集について、代田氏は注意深い姿勢を示す。「どういう立場の方が情報を発信しているのか、見極める必要があると思います」
インフルエンサーにも2つのタイプがあると分析する。
「一つはアフィリエイトのような広告的な発信をされる方。もう一つは、そうではなく、ご自身の体験を踏まえ、『同じ思いを持つ仲間を増やし、みんなで投資をうまく考えていこう』と呼びかけるようなタイプの方もいらっしゃいます」
長期投資は「中道」の精神で
長期投資に重要なマインドについて、代田氏は意外な答えを示した。仏教の「中道」という概念である。
「市場全体をパッシブに買うインデックスでの長期投資は、仏教の世界でいう『中道』、つまり真ん中の道という考え方に非常に近いと思います」
釈迦が悟りに至る過程で見出した「中道」の精神と、インデックス投資の本質は共通していると代田氏は説く。
「極端に振れることなく、あるがまま自然体で物事に執着せず、変化を受け入れる。こうした姿勢が中道であり、その精神を持ち続けることが大切だと思います」
インデックス投資もまさに「極端にいかず」、アクティブ運用のように大きく儲かるものに集中投資するのではなく、「市場に身を任せて、自然体で、かつ市場の変化を受け入れる」投資手法だと位置づける。
下落は「試練の場」であり「いい修行」
市場は上がり下がりがあるが、「世界経済が成長し続ける以上、株式に投資をしていれば、それなりの成果や果実は得られるはずです」と語る。
「しかし、残念ながら多くの人が市場に参加しているため、買われ過ぎも売られ過ぎも起こります。そうした波を乗り越え、中長期的な目標に向かって市場と共に歩む。それが、すべてを受け入れるという仏教的な中道の精神です」
長期投資家にとって、去年8月や今年4月の下落は「試練の場」であり「いい修行の場だった」と振り返る代田氏。市場の変動を受け入れ、動じない心を持つことこそが、長期投資成功の鍵なのである。
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