積立投資を検討する人の中には「少額では意味がない」と考える人も少なくない。しかし、eMAXIS Slimシリーズの「オールカントリー(オルカン)」生みの親である代田秀雄氏(シロタ・ウェルス・アンド・ウェルビーイング・アドバイザーズ代表)は、文藝春秋PLUSの番組「BUNSHUN MONEY SCHOOL」で、少額からでも始める価値を力説した。(全2回の2回目/はじめから読む)
(初出:「文藝春秋PLUS」2025年10月23日配信)
「5000円でも同じです」
積立額が毎月1万円や5000円といった少額の場合でも、投資を始める価値はあるのだろうか。
「価値はあると思います。長期投資で重要なのは、たとえ1万円であっても、始める時期が早ければ早いほど良いということです。5000円でも同じです」と代田氏は断言する。
その理由として、複利効果の威力を挙げる。「重要なのは始める時期です。例えば40年という期間で考えた場合、20年経ってから月10万円を積み立てるよりも、最初から月1、2万円を積み立てる方が、最終的に同等かそれ以上の意味を持つ可能性があるのです」
「億単位の資産になる可能性も」
代田氏が強調するのは金額よりも「習慣化」だ。
「少額でも早くから始めることで、市場と向き合い、市場に身を置くとはどういうことかを実体験できます。この経験を通じて長期投資力が身につき、それが大きな強みになるのです」
「たとえ5000円であっても、それは自分にとって重要なお金です。そのお金で投資を経験することが何よりも大切。月1万円でも何十年も続ければ、将来的に数千万、あるいは億単位の資産になる可能性も十分にあるでしょう」
「最も重要なのは、無理をしないことです。無理のない範囲で少しずつ市場と付き合い、『投資を習慣化』させることが非常に大切だと思います」と語る。




