1週間の食費はわずか3000円ほどで「美容院なんて4年ぐらい行ってません」

 賃金は基本的に時給制で、今は時給1400円。勤め始めたときが1350円だったので50円しか上がっていない。1日8時間労働で出勤日数は22~23日、月収は25万円が上限。社会保険料を引かれると手取りは20万円と少しといったところだ。

「家賃とその他の固定費が毎月7万7000円前後なので、自由になるお金は10万円と少しぐらいです。なかなか貯金が増えません」

川上さんのプロフィール(書籍より)

 学生時代からの友人たちから「ディズニーランドに行こうよ」「みんなでスキー旅行に行くけど一緒にどう?」と誘われても、適当な理由で断っていたら、最近は誘ってもくれなくなった。遠出するのは実家に帰る時ぐらい。

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「連休明けには職場のみんなに旅行のお土産を頂きますけど、いつも貰ってばかりでは気が引けるので、正月明けはデパートの物産展で買った八ツ橋を京都旅行のお土産ですってお裾分けしましたね」

 職場で行われる暑気払いや忘年会の会費3000円も、川上さんにとって簡単に出せる金額ではなかった。

「わたしの1週間分の食費がそれぐらいの額です。3000円あったら特売のカリフォルニア米を買えるとか、歯医者さんへ行って歯石取りできるのになんて思いましたよ」

 お洒落にも興味があるが、流行りのブランドなんて無理。化粧品は大手メーカーのものではなく、安いちふれ化粧品の乳液やリップで我慢。

「もう美容院なんて4年ぐらい行ってませんね。カットは1400円のQBハウスに通ってました。たまに50代、60代ぐらいの女性が来ていたけど、わたしくらいの年代の女性は珍しかったです」