サッカー日本代表はこのほど、ガーナ、ボリビアと国際親善試合を実施。ガーナには2-0、ボリビア戦は3-0で勝利した。
元日本代表で、現在はサッカー解説者として活躍する城彰二氏は、この2試合をどう見たのか。話を聞いた。
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「本当に日本の強さを感じた」ガーナ、ボリビアに完勝できた要因
――2025年シーズン、最後の親善試合となるガーナ戦は2‐0、ボリビア戦は3‐0でした。
城彰二さん(以下、城) 2試合とも危なげない、完勝とも言える試合でした。ガーナ戦は、「あれっ?」って思ったんです。いつもアフリカのチームと対戦すると相手のスピードや身体能力の高さに苦しんだり、悩んだりすることが多いんです。でも、それが今回はまったくなかった。
選手のコンディションがいいのもあると思うけど、プレーに自信が満ちていた。ハイプレスからボールを奪ってショートカウンターを狙ったり、遅攻ではうまくボールをさばきながら相手を崩していくことができていた。チームの戦術が全選手に浸透して、やろうとしていることがまとまって出来ていた。それって、「自分たちがやれる」という自信がないとなかなかできないんですよ。
――ボリビア戦も終始安定した試合運びでした。
城 ボリビアは、ボールを保持しようとしていたけど、すぐにボールを下げたり、あんまり怖さがなかったですね。日本のスピードがあるプレスに相当プレッシャーを感じてプレーしていたと思います。日本は4バックにして、3バックの時と何か差が出るかなと思ったけど、何の問題もなかった。
サイドバックに高い位置を取らせて、3バックのときのウィングバックと同じようなプレーで相手を圧倒していた。相手にもっと力があれば違う展開になったと思うけど、やりたいようにプレーしていた。追加点も効果的で、失点もゼロで締めた。ここまでできるんだと思うと、本当に日本の強さを感じました。
――自信を持ってプレー出来ている理由は何だと思いますか。
城 ひとつは、先月のブラジル戦の勝利がすごく自信になったと思います。自分たちはこのサッカーでやれるんだと明確になったことで、今回の2試合は自信を持ってプレーしていた。本当に強くなったなぁという印象です。
