YouTubeチャンネル「昆虫ハウス101号室」を運営し、自宅で数百匹の虫と暮らす蜂丸さん(38)。自宅の壁面にはずらりと飼育ケースが並び、世界最大とされるムカデやクモ、さらに数百匹のゴキブリとひとつ屋根の下で暮らす。

 犬や猫も普通に好きだと話す蜂丸さんに、虫の魅力や大量の虫と一緒に暮らす生活ぶりや、虫好きでも「本当に無理」と言うほどに苦手な個体などについて話を聞いた。(全2回の1回目/続きを読む)

©細田忠/文藝春秋

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触ると危険とか体液で臭くなるとか…嫌われがちな虫が好き

――壁一面に飼育ケースがありますが、どれくらい虫を飼っているんですか?

蜂丸さん(以下、蜂丸) ペットとしては、だいたい80種類を100匹ほど。餌用の虫も含めると全部で数百匹はいると思います。毒虫を中心に収集していて、触ると危険とか、特殊な体液で臭くなるとか、殺虫剤のパッケージになるような嫌われがちな虫が好きですね。

――虫の世界にのめり込んだきっかけは?

蜂丸 今から15年ほど前、お笑い芸人の養成所に通っていた頃からですね。もともと犬や猫も含めて生き物全般が好きで、ある時、虫のエピソードトークをしてみたらウケがよかったんですよね。

 それでキャラ付けにもなるかもと思って、虫について本格的に調べていくうちにどんどん夢中になって。メディアに出るようになってからは、ほかの専門家や虫好きの話を聞く機会が増えて、ますます引き込まれていきました。

©細田忠/文藝春秋

――虫のどんなところを好きになっていったのですか?

蜂丸 まず、虫ごとに戦い方が違っているのが面白いです。子どもの頃からバトル系のマンガが好きなんですが、それぞれの虫が必殺技みたいなものを持っていて、すごくかっこいい。

 小さい体で大きな獲物を仕留める姿が勇ましかったり。とくに毒虫なんて、あんなに小さいのに大人の男性を怯えさせるパワーがあるのがすごいですから。子どものころゴジラを観て興奮した気持ちに近いものを、毒虫に対しても感じますね。