創価学会の池田大作名誉会長の死去から2年余り。公明党の票は減り続け、組織の求心力低下が指摘される中、この巨大宗教団体はどこへ向かうのか。「文藝春秋オピニオン 2026年の論点100」の発売に合わせて放送された番組「+RONTEN 2026」で、雑誌「宗教問題」編集長の小川寛大氏が創価学会の現状と今後について語った。(全2回の1回目/続きを読む

【創価学会はこれからどうなるのか?】池田大作名誉会長 亡き後の展望|減る学会票|“池田スタイル”が育たなかった理由|“選挙マシーン”から“宗教”になるべき|破門の過去【「宗教問題」編集長・小川寛大】

(初出:「文藝春秋PLUS」2025年11月13日配信)

発信され続けた池田大作の言葉

 池田氏は2010年頃から表舞台に出なくなった。だが、「池田先生はこうおっしゃっている」として、聖教新聞や関係雑誌には常に池田氏の名前でメッセージが掲載され続けた。

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池田大作氏

 小川氏は、メッセージが本人のものだったかは「今となっては誰にも分からない」としつつも、池田氏の名前で発信され続けることで信者は「先生は元気だ」「見守ってくださっている」と感じ、組織の引き締めにつながっていたと分析する。

 小川氏は、この「中途半端な時代が良くも悪くも長すぎた」ため、実際の死去時の衝撃は「あまりありませんでした」と振り返る。