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耐久性は大丈夫なのか?
最も気になる耐久性について聞いてみると……。
「実は防火性・耐火性・耐震性・耐久性、この4つの部分においては一般的な木造住宅をすでに上回っているんです。コンクリートの塊ですから非常に耐久性もあるし、頑丈ですよ。人間ではなくロボットがやっているので、誤差もなく密度もしっかりしたものになっています」
なるほど、確かに触ったくらいではビクとも……。
「また、デザインのカスタマイズができるのも特徴です。いくつかのパーツに分けて工場で部材をプリントしているので、現場ではそれを組み立てるだけ。
普通の3Dプリンター住宅であれば、プリントの層が横に重なるのですが、初島駅ではJRさんのご意見もあってそれを90度ひっくり返して縦にして組み立てています。その方が雨や汚れが落ちやすい、ということで」
大手住宅メーカーでは、部材の一部を工場で大量生産し、現場に持ち込んで組み立てる工法を採用している。
3Dプリンターでの建築物は、それを基礎を含めてすべての部材で実現できる。それも大量生産ではなく、建物ひとつひとつまったく違うデザインで。それでいて強度も充分だ。
公共性が極めて高く、それぞれ違ったニーズのある駅舎には実にぴったりといっていい。




