シェア率を伸ばした2位アシックスが見せた「本気」
着用順位こそ2位と変わらないものの、前回からシェア率を伸ばしたのがアシックスです。実際、市民ランナーの間ではアシックス人気はとても高くなっています。
昨年、アシックスは早稲田大の“山の名探偵”工藤慎作選手に山登り専用に改造したメタスピードを提供したのですが、これが一部で議論を呼びました。このシューズを世界陸連(WA)が承認しているかという問題です。
通常、公認レースでは、WAが承認したシューズでないと公認記録とはなりません。一方、箱根駅伝はドメスティックな大会ですから、WAのレギュレーションを守る必要はないのです。それでも少しでも隙を見せないように、今年は工藤選手のシューズをWAに申請し、万全の状態で臨みことにしたようです。この一件を見ても、アシックスの本気がうかがえます。
3位のナイキが着用率を下げたワケ
続いてアシックス同様順位は変わらないものの、着用率を下げたのがナイキです。
ナイキ離れの理由は何か。それはモデルチェンジをしすぎたことにあるのではないでしょうか。
人気モデルはマイナーチェンジを重ねていくのが一般的ですが、ナイキはイノベーションを標榜するメーカーなので、良くも悪くもドラスティックに変えるきらいがあります。選手たちが時間をかけてシューズに足を慣らしたところで、履き心地の違う最新モデルが発売されると、またゼロから作り上げる必要が出てくる。つまりナイキのイノベーションに、選手の足がついていけなくなっているわけです。
その典型がパリ五輪のマラソンに出場したエリウド・キプチョゲです。元々キプチョゲのために作られたヴェイパーフライの最新モデルではなく、前々モデルのヴェイパーフライ2を、アッパーだけ最新モデルにして履いたのです。ナイキのシューズは魅力的ですが、このままだとアディダスやアシックスに流れる選手たちも出てくるでしょうね。
「もう一度履きたい」と言わせたプーマ、躍進の理由
そのナイキに肉薄をしているのがプーマです。こんな日が訪れるとは誰が予想したでしょうか。プーマがここまでシェアを伸ばした理由のひとつに、ある人物の存在があると僕は睨んでいます。




