鳥居のそばに隠されたヒント
もはや障害物としか言えない鳥居が立つ理由。そのヒントは、地面を覆うサラサラの砂だ。
これは灰だ。火山灰によって足が埋まってしまったのだ。
元々は3メートルの高さがあり、ちゃんと参拝客がくぐることができた鳥居。ところが、たった1日で軽石や火山灰が2メートルも積もったという。
鳥居の足が完全に埋もれてしまうほどの火山灰を一瞬に降らせた噴火とは、いかなるものだったのか。
日本地図を変えてしまった大噴火
言わずもがなだが、桜島は現在も活動を続けている世界有数の活火山だ。約2万6000年前に誕生し、現在までに大規模な噴火を17回も繰り返している。
腹五社神社の鳥居を埋めてしまったのはその内の一つ、大正大噴火である。日本が20世紀に経験した最大規模の噴火と言われ、日本地図を変えるほどの大きな噴火だった。
大正3(1914)年1月12日午前10時5分、黒煙を噴き上げた桜島はその10分後には大音響とともに爆発。黒煙は上空7000mまで達し、全島を覆い尽くした。
間断なく轟く爆発音と火山雷、降り注ぐ噴石の雨。さらに翌13日から溶岩の流出が始まり、30億トンもの量を1ヶ月以上にわたって流し続けた。
桜島はそれまで文字通り、錦江湾に浮かぶ島だった。ところが、その東側の幅約400m、深さ約70mの海峡が溶岩で埋まってしまう。このとき、現在の地図が示す通り、桜島と大隅半島が陸続きになったのだ。
黒神はというと、全戸が火山灰によって埋没。神社の鳥居もすっぽりと埋まるはずである。
鳥居の先まで行ってみる
さて、埋没鳥居の先をゆく。
すると、いきなり制服姿の生徒が数人、目の前を横切った。いったいどういうことだろうか。



