恥をこじらせた結果、「死」を選んだ有名人
以前、有名人が一家心中を図った事件で、セクハラ・パワハラ・性的マイノリティーだと報道があり、本人は「週刊誌にあることないこと書かれ、もうダメだ。全てが虚しくなった。全員で死のう。死んで生まれ変わろうと思った」と語っていると報道されました。
彼は周囲から、完璧主義者として知られていました。隠しておきたい部分が世間にさらされるのは、彼には耐え難いものだったのかもしれません。
罪悪感が周囲との関係修復を目指すのに対し、恥は拒絶を恐れ、関係から遠ざかり、孤立に向かいます。だから、彼の恥は「孤独」に向かわせ、最悪の結果として両親の「死」を招いたのではないでしょうか。
これほどまでに恥には破壊力があるのです。恥は隠さずに信頼できる人に話し解決策を見つけましょう。恥じずに助けを求めるのです。日本の文豪・夏目漱石も「すべての人間は恥をかくために生まれてきた」と言っています。挑戦する人ほど、失敗も多いものなのです。
恥は隠さず、どんどんかこう!
恥が生み出す「退却感情」
取り扱いが難しい「恥」と、どうしたら上手に付き合えるのでしょうか?
悲しみは自分の心の傷を癒し、絆を確かめる感情。怒りは自他の境界をはっきりさせ、これ以上は立ち入らないでと表明する感情です。つまり、悲しみや怒りの感情は問題を解決し、今の状況から一歩前に踏み出す「前進感情」です。
しかし、恐怖と恥はその場から離れ、相手を遠ざけようとする感情で、「退却感情」なのです。
だから、「自分には価値がない」「自分は必要とされていない」「私は欠陥品だ」「私は誰にも愛されない」などの「中核的な恥(コア・シェイム)」を持っていると、仲良くなりたくても無意識に関係を壊したり、遠ざけてしまいます。
また些細な間違いや失敗でも、恥の感情に圧倒されやすくなります。
例えば、「自分は醜い」と容姿を恥じていると、意中の人にアプローチをするのを怖がる。「容姿が劣るから仕事で結果を出さなければ、人から認められない」と、仕事をがむしゃらに頑張る。このように恥が、選択する行動に影響を与えるのです。