「明日目が覚めたら、手が生えてたらいいのにな」と言われることも……

――それはどんな瞬間に?

アンナ YouTubeで、AI動画だと思うんですけど、手が取れた人が、もう一回生えてくるようなトンデモ動画がいっぱい流れてきて。それを見たリタが、「明日目が覚めたら、手が生えてたらいいのにな」と、ポツリと言うことがあって。

――アンナさんはどんな風に応えるんですか。

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アンナ 毎回本当に迷うんですけど、最近、「そんなことないから」って返しに行き着いて。

――ズバッとストレートに返すと。

アンナ ずっと悩んでましたけど、きれいごとを言って夢を見させても彼のためにはならない、っていうのが私なりの答えで。「あれはAIの動画で現実には起きないし、実際にあったら怖いから」みたいな感じで、サバサバ答えてます。すごい気持ちがえぐられる時はあるんですけど。

 あとは、お友だちから「リタのおてては壊れてる」って言われてたみたいなんですけど、それをずっと私たちには言ってこなかったことがあって。

――嫌な目に遭ったらすぐ話すように伝えていた?

アンナ 何かあったらすぐにお母さんたちに言ってね、と話していたんですけど、自分で我慢できるって判断したのかな。結局、耐えきれなかったのか教えてくれたんですけど、負担だっただろうなと思いました。

 私自身は強くなったけど、彼自身はまだまだこれからなので、ちゃんと見てあげなきゃなと。

障害のことを、自らしっかり説明できるようになってほしいとアンナさんは話す

――リタさんの場合、手のことがコミュニケーションの始まりになることが多い?

アンナ そうなりがちですよね。公園とかで遊んでると、次から次へと新しい子から「どうしたの?」「何で手がないの?」って質問攻めにあいますから、本人的には「またかよ」という感じではあるかなと。

 でも、それもしょうがないよ、とは話していて。「リタも『なんで? なんで?』ってママによく聞くじゃん。それと同じで、『なんで?』って聞かれたことに対してリタがちゃんと答えてあげれば相手も理解してくれるし、理解してくれなかったらその時はママが助けてあげる」と話してます。

 必死に社会に対応しようとしている彼を見ると、本当に愛おしいですね。