では、そのことにストレスや不満を感じなかったのかといえば、大部分の人が感じていました。コロナの流行期にNHKがアンケート調査をしていますが、国民の80パーセント以上の人がストレスを感じていたという結果が出ています。

けれども、私が問題にしたいのは同じアンケートの中の、そういった外出や移動の制限を日本人がどう受け止めたかという結果です。

「許される」が22%、「どちらかといえば許される」が65%。つまり、個人の自由が制限されることを、ほとんどの日本人は「やむを得ない」と回答していたのです。

ADVERTISEMENT

大部分の人が、ストレスや不満を感じてもそれを仕方がないことと受け止めていたことになります。

日本人は不自由に慣らされやすい民族

そして、私がもっと驚いたのは、同じアンケートの中での「マスクの非着用者」に対する視線です。90%の人が「気になる」と答えています。つまり、自由を選ぶ人間に対してほとんどの人が反感を持っていたことになります。

確かにその通りでした。私はマスクをつけることにすごく抵抗があったので、取材を受けるときでもノーマスクで通しましたが、あからさまに顔を背けられたり、非難の視線を感じたりすることがたびたびありました。

おそらくこういった私の態度に対しても、「それはおまえが悪い」とか「マナーの問題だ」という批判が返ってくるでしょう。

けれども、不自由を強いられたことに対して、ほとんどの人がストレスや不満を感じていたのも事実です。そしてその不満やストレスを「仕方ない」と我慢していたのも事実です。

日本人は、不自由に慣らされやすい民族なのかもしれません。

不自由を自分から受け容れてしまう日本人

いまの日本を自由な国だと思っている人は大勢います。思想の自由、言論の自由、表現の自由、すべて認められているのだから、中国なんかに比べれば日本は自由じゃないかと考える人は大勢いるはずです。

では、不自由な国は何が不自由なのか。