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新証言「先生がSくんを連れ出すのを見た」
釈放から約2年半が経過した1976年10月、不起訴処分に不服を申し立てていた被害男児の遺族に対して、神戸検察審査会が「不起訴不当」の判断を下し、神戸地検が再捜査に着手。
園児から改めて「悦子先生がSくんを連れ出すのを見た」との証言を得られたことから、1978年2月27日、山田さんは再逮捕される。同時に彼女が起こした国家賠償請求訴訟において、山田さんのアリバイを証言した園長と同僚の保育士も偽証罪で逮捕。この再逮捕に対して、山田さんは黙秘を貫き、園長らも容疑を全面的に否認した。
3人は公判前に保釈されたものの起訴され、同年6月5日から神戸地裁で裁判開始。検察は冒頭陳述で「遊んでいるうちに浄化槽に転落したMさんを山田被告が目撃した。自分への監視責任が問われることを恐れた同被告は浄化槽の蓋を閉め現場を立ち去った。そして自分への嫌疑を逸らすためSくんを手にかけた」と主張する。が、裁判が始まって約2年後の1980年5月20日、弁護側の証人として出廷した元園児が衝撃的な証言を行う。