北陸新幹線に乗って福井駅にやってくると、たくさんの恐竜さんが迎えてくれる。なぜかというと、昔々の太古の昔、福井には恐竜が暮らしていたからだ。

 なんだかウソのような話だが、実際に化石が見つかっているというのだから本当なのだろう。だから駅前には、たくさんの恐竜さんがようこそ福井へと旅人を歓迎してくれるのだ。

 そして、県立の恐竜博物館はいまや福井を代表する観光スポットになっている。

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恐竜さんがお出迎えする山間の終着駅

 恐竜博物館は、福井駅からえちぜん鉄道勝山永平寺線というローカル線に乗って、九頭竜川沿いを揺られること約1時間。終点の勝山駅に着いて、そこからまたバスに乗り継いで。トータルの所要時間はだいたい1時間30分といったところだろうか。

ナゾの廃線「京福越前本線」の痕跡をたどる 撮影=鼠入昌史

 子どもたちの夏休みや大型連休中にはバスに乗りきれないほどになるそうだ。が、やってきたのが雪のちらつく真冬の福井。さすがに勝山駅までやってくるお客はあまりいなかった。バスを待つ勝山駅前にも恐竜さんがいるのだが、みんな駅の中で寒さをしのぐ。雪の中の恐竜は大迫力でも、恐竜博物館は真冬に来るものではないのかもしれない。

 

 勝山駅は九頭竜川沿いの小さな終着駅で、川の向こうには勝山の市街地が広がっている。だから、駅の周りには取り立てて何があるわけでもない。まるでこの駅は、恐竜博物館のためにあるような。そんな印象を抱く、北陸の終着駅である。

 ……と、そんなこんなのえちぜん鉄道勝山駅。やってきた目的は、実は恐竜ではない。いまは終着駅になっているけれど、その昔はまだ先に線路が延びていたのだ。