暴力団との和解後、各地の繁華街にどんどん進出

 数日間にわたる乱闘事件を経て、組織力に勝る暴力団とはまともに対立しても勝てないという考えにいたったのか、ナチュラルは別の暴力団組織の仲介で加藤連合会側と手打ち(和解)をすることになる。このとき、数千万円のカネを支払ったという情報があり、警察もこうした情報の裏取りに動いたというが、はっきりしない。ただ、これを機に、ナチュラルは全国に活動範囲を広げていったことは間違いないだろう。

「それまで、ナチュラルのメンバーがスカウト活動する場所はほとんどが歌舞伎町や六本木で、関西や地方では、ほとんど実績はなかったと思います。ただ、暴力団と和解したあとくらいから、各地の繁華街にどんどん進出していくようになったんです。暴力団側がカネと引き換えにいわばスカウトの活動を公認し、お互いにWin─Winでビジネスにあたれるようになったということでしょうね」(スカウト業界関係者)

 日本中ほとんどの地域で、広域暴力団が何らかの形で繁華街に介入している。

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 スカウトがその街で活動するには、暴力団組織に仁義を切り、それなりのカネ(みかじめ料)を支払わなければならない。それでも、全国に進出できれば、ナチュラル側にしてみればメリットが大きかったのだと思われる。

写真はイメージ ©momo.photo/イメージマート

暴力団との関係が深くなり、勢力がさらに拡大

 結局ナチュラルのケツ持ちは、乱闘事件で激しくやりあった住吉会系加藤連合会傘下の組が務めることになった。それは、暴力団側にもメリットがあったようだ。

「路上にスカウトが一人立っていれば、そいつから月々3万円とか5万円を徴収できるからね。値段はスカウトが立っている場所によって違うんだけど、区役所通りがいくら、裏の細い道がいくら、と細かく決められている。

 暴力団排除条例で、普通の飲食店からみかじめ料を徴収すればすぐにパクられるけど、スカウトなら警察にチクることもない。ヤクザ側だってスカウトが活動している間はずっとカネが入るわけで、ビジネスとしては悪くない。乱闘事件のあと、がっちりと共闘してやっていくという路線が鮮明になったんじゃないかな」(住吉会関係者)

 乱闘事件のあと暴力団との関係が深くなり、それによってナチュラルの勢力がさらに拡大するという、皮肉にも思える結果になった。

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