「あまりにも比較されていたので、近づく機会もなく、親しくはなれない状況でした。引退後は会う機会すらなく、それぞれの生活を一生懸命に送っている。ただただ『元気にやっているんだな』と思います」
1990年生まれの同い年のライバルであるキム・ヨナと浅田真央は、ジュニア時代から現役引退まで、すべてのキャリアを共に歩んできた。そこへさらに、日韓の間にある複雑な国民感情が加わり、2人は日韓スポーツ史上、最も熱いライバル関係を築いたといえるだろう。
このような2人を取り巻く状況が、キム・ヨナにとって浅田真央と親しくなる機会を作れない背景となり、それに対する残念な思いを間接的に示したようにも見える。
「試合が終わると真央が泣き出したんです」
日韓両国メディアの過度な関心からお互いに親しくなる機会はなかったと語ったキム・ヨナだが、実は引退後、韓国の雑誌とのインタビューで浅田真央への温かい仲間意識を示したこともあった。
「今回のオリンピック(ソチオリンピック)のフリースケーティングで、私と真央は別の組で競技しました。私がスタジアムに到着したとき、真央は試合中でした。テレビのある選手ラウンジに行って真央の試合を見ていたんですが、試合が終わると真央が泣き出したんです。(私にも)その気持ちがわかるような気がしました。
2014年ソチ五輪、フリープログラムでの浅田真央。演技終了後には涙を見せた ©JMPA
(私たちは)選手時代はずっと比較され、2度のオリンピックに共に出場し、何度も会ってきました。彼女もオリンピックに対する切実な思いがあったからこそ、その張り詰めていた気持ちが爆発したのだと思いました。(それを)見ながら胸が熱くなりました。彼女の気持ちが痛いほど理解できるから。少し後に私にも起こる状況でもあるから。急いでラウンジを出ました。ラウンジには人が多かったが、泣いている姿を見せたくなかったんです」 (『月刊朝鮮』インターネット版 2014年4月19日)
また、キム・ヨナは2025年のJTBCでのインタビューでも、浅田真央の存在が選手生活に刺激を与えたと振り返っている。





