自民316議席という圧倒的勝利を収め、議会運営を盤石にした高市早苗首相。超大国アメリカでは、トランプ大統領のように圧勝劇を称賛する声が上がる一方で、日本社会の崩壊リスクが高まったと警戒する声も根強い。

 一体その背景には、どのような「評価の軸」があるのか。まずは、トランプ大統領が異例とも言える速さで高市首相を祝福した背景を、米メディアの報道やSNSの反応から紐解いてみたい。(全2回の2回目/最初から読む

昨年10月、大統領専用ヘリコプター内でのツーショット(高市氏のXより)

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反グローバリストと評される高市首相

 なぜ、トランプ政権の米国は自民勝利を称賛するのか?

 その理由の一つは、トランプ氏の息子・バロン君の言葉に表れている。バロン君は高市氏圧勝について「記念すべきことだ」と驚き、Xでこう述べている。

「日本は大量移民を拒否している。グローバル主義者の圧力を拒否している。国家ファーストの指導力を選んでいる」

バロン・トランプ氏 ©︎AFP=時事

 バロン君のように、高市氏の移民に対する強硬姿勢を称賛する声は、多くのトランプ支持者から聞かれる。

「高市早苗首相こそ、今の日本に必要な存在だ!  移民に対する強硬な姿勢で、日本文化と雇用を守り、中国からの侵略に対して本物の防衛力で恐れずに立ち向かおうとしている。大多数が支持するのは当然だ」

「反・大量移民が勝利する。強固な国境が勝利する。常識が勝利する。日本がそれを証明した」

「316議席!? それは圧勝だ。日本は明確なメッセージを送っている。国民は強固な国境と国家主権を望んでいる。大量移民反対政策はどこでも共感を呼んでいるのだ」

「日本の人々は、ただ声を上げただけではなく、喉の奥から叫び声を上げた。もう外国人はいらない!」

高市氏は本当に“反移民”なのか

 11月の中間選挙を前に、トランプ氏の支持率は低迷している。トランプ氏が、移民に対して強硬姿勢の高市氏を支持すると表明したのは、間接的だが、高市氏を通して、自身の支持層にアピールする狙いもあったのかもしれない。

 もっとも実際のところ、高市氏は“反移民”とは言えない。

 高市政権は1月、2028年度末までに最大123万人の外国人労働者を受け入れるという閣議決定をしたが、これについて、神田外国語大学講師のジェフリー・ホール氏は「これは、日本の外国人人口の大幅な増加を意味する。また、何十万人もの外国人が学生として来日し、卒業後は日本で働くために滞在するだろう」と予想している。