ミラノ・コルティナ五輪に出場しているカーリング女子日本代表・フォルティウスでフィフス(リザーブ)を務める小林未奈(23)がカーリングを始めたのは小学4年生だ。どうぎんカーリングスタジアムでの体験会を経て、2年後には「北海道タレントアスリート発掘・育成事業」、通称TIDの1期生に選出される。カーリングの同期には田畑百葉(現・北海道銀行リラーズ)がいた。
「細くて可愛い子だなー」
それが田畑の小林への第一印象だ。田畑はTIDでカーリングを本格的に始めたが、すでに2シーズンのキャリアのある小林はアイスに慣れていた。「フォームも綺麗で『すごいなあ』という感じだった」と田畑は振り返る。
日本ジュニア選手権優勝とローザンヌユース五輪の銀メダル
小林と田畑は、同じくTID生の中島未琴や仁平美来(いずれも現・北海道銀行リラーズ)と共に主に高校時代に「winger」というチームで活動し、2020年に日本ジュニア選手権に優勝。世界ジュニア選手権の出場権を得るも、新型コロナウイルスの影響で大会は中止となった。
一方で、日の丸を背負う機会もあった。2020年、ローザンヌ冬季ユースオリンピックの混合団体だ。田畑、小林、前田拓海(現・ロコ・ドラーゴ)、中原亜星(現・チーム中原)の4人が代表に選出され、準々決勝で強国カナダを破るなどしてユース五輪のカーリングで初の決勝進出。惜しくも決勝では敗れたが、過去最高位の銀メダル獲得となった。
「亜星と百葉がムードメーカーみたいなチームだったから、未奈は冷静にチームを見てまとめてくれていたと思います」とは前田の弁だ。
中原も「TIDで(小林の)存在は知っていた」と言うが、チームを組むのはもちろん初だった。
「いつも明るく接してくれたのでチームの雰囲気はずっと良かったです。スイープもジャッジも安定していたし、全体練習が終わった後も個人練習を積極的にしていました。ストイックなイメージもあります」
「ふざけることもできるから一緒にいていつも面白い」
スキップを務めた前田は、小林のプレーに助けられたと言う。
「スイーパー目線でハックからハウスの見え方を教えてくれたり、女子選手が投げられるショットや難しいウェイトなどのアドバイスをもらえたのはありがたかったですね」
奇しくも前田はのちにフォルティウスの小野寺佳歩とミックスダブルスのペアを組むことになり、2024年2~3月の日本選手権では決勝まで進む快進撃を見せた。ローザンヌで受けた小林のアドバイスが活きたか、という問いには「いや、佳歩さんはウェイトもスイープも男子とできることはそんなに変わらないので、あんまり参考になりませんでしたね」と素直に苦笑いで明かしてくれた。
遠征中、同部屋だった田畑と小林は悩みなどを打ち明けあったという。
「話をちゃんと聞いてくれて、物事をハッキリ言う子です。基本的には真面目なんですけれど、ふざけることもできるから一緒にいていつも面白い」と田畑。札幌をホームとするふたりは、現在も一緒にサイクリングに出かけたり、温泉に行ったりとプライベートで密な交流が続く。

