NHKの連続テレビ小説ではヒロインの少女時代を演じる子役がこれまでたびたび注目されてきた。いまから30年前、1996年度後期の『ふたりっ子』でも、ヒロインの双子姉妹(菊池麻衣子・岩崎ひろみ)の少女時代を演じた三倉茉奈・佳奈の姉妹が「マナカナ」の愛称で人気を集めた。出演当時、小学5年生だった2人も、きょう2月23日、40歳の誕生日を迎えた。(全2回の1回目/つづきを読む)
大阪出身の茉奈と佳奈は幼いころより周囲から「双子ちゃん、かわいいね」とよく言われ、親戚から「テレビとか出たらいいのに」との後押しもあったらしい。そんなとき、母親が新聞広告で児童劇団の募集を見つけ、「やってみる?」と訊かれ、2人で「やってみたい!」と口を揃えたのが芸能界入りのきっかけだった。
10歳で『ふたりっ子』オーディションに合格
4歳で劇団に入り、5歳のときCMでデビューする。『ふたりっ子』のオーディションを受けたのは10歳になった翌月、1996年3月で、集まった10組の双子姉妹のなかから選ばれる。2人にとっては初めての本格的なドラマ出演だった。
ヒロインの双子姉妹の性格は、姉の麗子が優等生でおしとやかなのに対し、妹の香子はやんちゃで親や教師に手を焼かせることも多く、対照的だった。当初、茉奈と佳奈がどちらを演じるかは決まっておらず、撮影前の演技特訓では両方の役を練習していた。台本のセリフを数えたところ、香子のほうが多かったので2人ともやりたがり、じゃんけんして勝った佳奈(ただし後年のインタビューでは茉奈が「私が勝ったんだったかな」と話している)がやると勝手に決め、演出を担当する長沖渉チーフ・ディレクターに伝えるも一笑に付されたという。結局、演技特訓のなかでスタッフが検討したうえ、麗子を茉奈、香子を佳奈が演じると決まった。
みるみる演技が上達、出演者全員のセリフを覚えた
本格的な演技はこれが初めてとあって、当初はセリフも棒読みだった。脚本を手がけた大石静も《最初は目がテンになるほど下手だったの(笑)》と振り返りつつも、《でも、毎日毎日、特訓したら、ある日、突然開眼しちゃったというか、役に入り込んじゃった。もう普段から、香子役の子は脚を広げて座ってるし、麗子役は色っぽくなって、全然見分けがつかなかったのが、つくようになっちゃった》と驚くほど、2人の演技はみるみる上達していった(『週刊文春』1997年3月6日号)。本人たちに言わせると、それも長沖ディレクターをはじめスタッフに言われたことを忠実に守った結果だという。
演技だけでなく、ダンスと歌、さらに茉奈はピアノ、佳奈は将棋と特訓は3ヵ月にわたったが、2人は楽しくてしかたなかったようだ。撮影に入ってからは、出演者全員のセリフを覚え、うっかりセリフを忘れた共演者を救ったこともあるらしい。


