大谷翔平を“あやとりの世界選手権”に出していないか?
考えてみてほしいのですが、例えば野球選手の大谷翔平が凄まじい結果を出せるのは、適材適所で配置されてタスクに集中できるからです。ピッチングとバッティングの両方で、自分のポジションからみた精密なセオリーがあるから的確に結果を出せるわけです。でもいきなり大谷が、「あなたすごいんだから、あやとりの世界選手権に出て結果を出してよ」と言われても、無茶な話です。どうやったら結果が出るのかわからない世界で、大谷翔平であることが全く武器にならない領域だからです。
これに類似したような人材配置を社内でしていないか、今一度検証してみてほしいのです。当然ながら、適材適所の仕組みをデザインするのは経営層の仕事です。
仮にあなたが経営者だとして、業績がうまく伸びない状態が続いているのであれば、「まず仕組みを疑え」、です。社員の研修などを行って叱咤激励する前に、MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)を見直し、個々人の能力とポテンシャルを見極めて、適正な人員配置をし、組織の仕組みの見直しに取りかかることが急務です。
一方、マネージャー層と社内の仕組みを明確に理解し、それらをプレイヤー層と共有し、改善を要する点は適切に経営層にフィードバックする力が問われます。そのうえで、各メンバーをよく観察して褒めたりしながら、モチベーションを上げることに貢献するとよいでしょう。
仕組みが整っている「優良企業」は、株主からの期待がより一層高まります。すると、さらに業績を上げていくためにトップレベルの人材を採用し、最高のパフォーマンスを出せる環境を用意しなければなりません。
一流企業が福利厚生を充実させて、オフィスに仮眠室やシャワー室、ジムやボルダリング施設、ゲームコーナーから料理用キッチンまで設けたり、ハイレベルな食事を無料で提供したりするのも、結果が出やすい環境への投資なのです。
「仕組み」(人員の適正配置など)という土台の上に、「働きやすい環境」や「褒め合う文化」を載せてこそ、現場のパフォーマンスは飛躍します。
INFORMATION
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3月11日(水)19時~ ジュンク堂書店池袋本店
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