『笑ってはいけない』シリーズへの出演を断り続けた理由

――結婚、出産を経て専業主婦となってからは、芸能界がどう見えましたか。

しのざき まったく別の世界という感じでしたね。でも、家族でテレビを見ながら、娘には芸能界ですごく良くしていただいた話をずっとしていました。だから、娘も芸能界に悪いイメージはないですね。

 かといって「戻りたいな」とも、全く思わなかったですし。『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!』から『笑ってはいけない』シリーズへのオファーを何年か続けていただいていたんですけど、お断りしていました。

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――出産から間もなく、お母様が脳梗塞で倒れてしまったそうですね。

しのざき 娘がまだ1歳の時だったので、ただただ「これからどうしよう」と。母は50代後半で倒れて、半身不随になってしまったんです。今は脳梗塞の兆候がどんなものか広まっていますけど、当時はまだ浸透していなかったのもあって、脳梗塞だとは気付かなくて。

 自転車に乗っていたら壁にぶつかって、ケガをしたんですよ。その時点で、手足とかが痺れてたりしてたんでしょうね。それで整形外科で診てもらったりしているうちに倒れてしまって、半身不随に。今はシャキッとはしているんですけど、自分では10メートルくらいしか歩けなくて。

芸能界引退後、脳梗塞で半身不随になった母親の介護に直面(写真=本人提供)

介護中は、親が亡くなった後に自分の人生があると思えなくなる

――介護と育児が重なると、心が折れますよね。

しのざき 辛かったのは、自分の時間が全くなくなったことですね。「母が喜ぶことは何だろう」って、それだけを考えるようになって。そうなると自分のことが考えられなくなって、自分で自分の存在価値を低くしちゃうんですよ。

――悲観的な感情になってしまったんですね。

しのざき 介護経験者の方から「もう、自分の人生は終わった」と言われたことがあって。介護をしている最中は、親が亡くなった後に自分の人生があるなんて思えなくなるんです。