2026年、Uber Eatsの日本上陸から10年の節目を迎える。コロナ禍を経て市場規模は8000億円に達し、2019年の2000億円台から約4倍に拡大した。文藝春秋PLUSの番組「+BUSINESS」に出演した経済アナリストの馬渕磨理子氏は「一過性のブームではなく、完全に定着している」と語る。(全2回の1回目/続きを読む

【解説!フードデリバリー経済圏最前線】Uber、出前館、menu…大手5社分析|コロナを経て何が変わった?|日用品、医薬品も?食料だけでないサービス|フードデリバリーは社会インフラだ【馬渕磨理子】

(初出:「文藝春秋PLUS」2026年2月11日配信)

フードデリバリー市場の構図 

 現在のフードデリバリー市場は主に4社が競う構図だ。圧倒的な王者がUber Eatsで、加盟店舗数12万以上、配達員12万人を擁し、唯一黒字を維持している。馬渕氏は「デリバリーと言えばUberというイメージは、10年かけて築き上げた地位」と分析する。楽天との提携でポイントが使えるようになり、割高感も解消されつつある。

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 追う出前館はLINE・PayPay経済圏を武器に巻き返しを図る。「LINEは高齢者にとって使いやすい。昔ながらの中華や定食屋が強い」と馬渕氏。menuはau経済圏とアニメIPで若年層を狙う。韓国のクーパンが展開するRocket Nowは送料無料で攻勢をかけるが、「どこまで赤字を続けられるか」という状況だ。

「24時間対応のコンビニ需要が高い」

 馬渕氏自身、毎日Uber Eatsを利用するヘビーユーザーだ。「朝と夜、1日2回使うこともある。シャンプー、クレンジング、ティッシュ、トイレットペーパー、今は全部Uberです」。

 当初はコンビニの商品を頼むことに罪悪感があったというが、「他のビジネスパーソンも使ってるって聞いて、いいんだと踏ん切りがついた」と振り返る。

馬渕磨理子氏

 日本の特徴は深夜利用が他国より多いことだ。

「24時間対応のコンビニ需要が高い。東京は寝ない街として夜中も経済が回っている」